※読んだ本の一部を紹介します。
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
はじめに
嘘だけが自分のアイデンティティを守れる道具だと信じています。
僕たちは日々、嘘の中にいきているのです。
自分を取り巻く嘘を正しく見極めて、ようやく僕たちはこの世界で嘘でできていると気づくことができます。
目次
書籍情報
タイトル
ぼくらは嘘でつながっている。
元NHKディレクターの作家が明かす人間関係の悩みが消えるシンプルな思考法
著者
浅生鴨
作家、プランナー、元NHKディレクター、元ラグビー選手
出版
ダイヤモンド社
ニュースにも嘘は混じる
ポイント
●放送局の、どこの部署でも事実確認が行われる。
●ニュース番組でも、嘘が紛れないことが難しい。
放送局とは不思議なところで、ドラマなどのフィクションをつくる部門もあれば、正確であることが何よりも重要とされる報道部門などが混在しています。
制作局と呼ばれる部署では、報道部門に比べれば正確さは問われないものの、番組の台本を書けば事実確認を上司や先輩から確認されるのです。
つまり、ほとんどの番組では事実が出発点になるのです。
中でもニュースの現場はとにかく放送内容に間違いがあってはいけません。多くの報道番組では、制作担当者が「こう思った」などの主観を入れられませんし、出演してもらうゲストにも事実だけを語ってもらう必要があるのです。
そういったニュース番組でさえ、嘘が紛れないようにするのは困難になります。理由は、人は事実をそのまま受け入れることができないからです。
人間が嘘をつく根源的な目的
ポイント
●人間が嘘をつくのは、生き残るため。
嘘をつくのは、生き残るためです。
利益を得たり、不利益を回避したり、相手に気に入られたり、責任を逃れたり、人間関係をやり過ごすために嘘をつきます。
動物と違って、人は巧みに嘘がつけます。巧みに嘘をつけるように進化してきたと言えるのです。上手に嘘をつける者が生き延びてきたと言ってもいいかもしれません。
信じたい嘘
ポイント
●嘘は協力関係をつくるときや、弱者を守るためにも使われる。
●宗教も長い時間をかけて創られた嘘である。
●信じたい嘘は希望にもなるが、信じすぎると衝突が生まれる。
社会的な対立を避けて、お互いに協力関係をつくるだけでなく、弱った人間を守るためにも嘘は使われます。
現実に耐えられなくなって、ごまかすときにも嘘を活用するのです。
嘘を信じるものが救われるかどうかは神のみぞ知るところですが、多くの宗教も長い時間をかけて創りあげられた嘘だといえるかもしれません。同じ嘘を信じる者たちと一緒にいると安心できます。周りにいる者はみんな同じように世界をみているので、自分たちが正しいと考えはじめるのです。
信じたい嘘は希望になりますが、信じすぎると新たな苦難を呼び込んでしまうこともあります。嘘の怖いところです。
嘘は強力な道具
ポイント
●人それぞれ考え方が違う。
●自分の考えは、他人にも通じると考えている。
●嘘は相手とやりとりするための道具だと思っている。
人はそれぞれに持っている体験や記憶が違うので、考え方が違ってくるのは当たり前なのです。
それなのに、なぜか自分の考えを伝えれば、相手も同じように考えるだろうと思っています。
嘘は現実を心地よい物にする道具なのです。相手との軋轢をできるだけ抑える道具でもあります。
意志を持ってあえて嘘をつくことで、嘘だらけの世界で主導権を握ることができるのです。嘘は強力な道具にもなるます。
感想
サイト管理人
嘘というところから、ふくらませて語っているので、なんだか複雑な話になっていました。
全部、嘘というところから派生させているので、ちょっと無理があるような、哲学的なような、印象を受けます。
元NHKディレクターの経験を踏まえた、事実確認などの話は体験談からきているので、イメージがしやすく楽しく読めました。
コミュニケーション×嘘というテーマの考え方に触れたい方は、チェックしてみてもよいのではないでしょうか。