半導体産業のすべて

※ 毎朝、5分ほどで読める書籍の紹介記事を公開します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに

 半導体は、人々の生活の中に広く深く入り込んでいて、個人生活はもちろん、企業、そして社会そのものを根底で支えています。昨今、地政学的に戦略物資としての色合いも強くなっているようです。

 複雑に入り組んだ半導体産業の構造を解きつつ、個々の関連業界とその業務内容に迫るアプローチを本書ではとっています。

 数多くの業界から構成されている半導体の製造工程を、できるだけわかりやすく説明しました。

書籍情報

タイトル

半導体産業のすべて

世界の先端企業から日本メーカーの展望まで

第1刷 2023年2月28日

発行 ダイヤモンド社

ブックデザイン 萩原弦一郎(256)

編集協力 シラクサ(畑中隆)

DTP 一企画

図面作成 うちきば がんた(G体)

イラスト 北川剛之

作成進行 ダイヤモンド・グラフィック社

編集担当 横田大樹

ISBN9784478117118

総ページ数 264p

著者

菊地正典

 日本電気(株)に入社以来、一貫して半導体関係業務に従事しています。2007年8月から(株)半導体エネルギー研究所顧問を担っています。

出版

ダイヤモンド社

半導体の製造工程

UnsplashLouis Reedが撮影した写真

 半導体は1000ステップにも及ぶ多数の複雑な工程を経て造られます。この工程を細かくみるよりは、大まかな全体イメージを掴んだほうがわかりやすいです。

  • 設計工程 必要な機能・性能を持ったICを設計する
  • 製造工程
    • 前工程 シリコンウエハーに多数のICチップを同時に作り込む
    • 後工程 完成したシリコンウエハーを1個1個のICチップに切り分け、パッケージに収納し検査する

 大きく「設計工程」と「製造工程」に分かれます。製造工程で1つ1つICチップに切り分けられた後に、電気を通して不良品か良品かをテストしています。

 できたICチップの上には多数の素子が作りこまれていて、動作させると消費電力が増えてチップの温度も上がります。

 温度が上がるとICの動作速度が低下して信頼性などの問題が発生するため、「ヒートシンク」をつけて熱を冷まさなければなりません。

半導体製品を出す業界

Image by StockSnap from Pixabay

 半導体メーカーにもIDM(垂直統合型デバイスメーカー)、ファブレス(fabless)、大手ITメーカーなどがあります。

 IDMとは、半導体の設計から製造して販売までを自社で一貫して行う企業です。インテル、サムスン電子、インフィニオン、キオクシア、ソニーなどの企業があります。

 ファブレス企業は、製造する工場を持ちません。通信やモバイル、ゲーム機向けの半導体の製品を取り扱う企業が多いです。

 大手ITメーカーは、GAFA(グーグル、アップル、メタ、アマゾン)のことです。自社のAI用のチップなどを開発しています。

半導体の特異な性質

Image by Stefan Schweihofer from Pixabay

 電気をよく通す導体と、電気をほとんど通さない絶縁体との中間的な性質が半導体です。

種類用途
元素半導体
シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)…
メモリ、ロジック、MPU、MCU
、GPU、DSP、AD/DA変換器など
化合物半導体
GaAs、GaN、InP、AlGaP
高速デバイス、レーザーなど
酸化半導体
ZnO、ITO、IGZO…
ト名電極、センサー、ディスプレのバックプレーンなど

 よく使われるのはシリコンです。自然界に豊富に存在していますので、その辺の石ころにもかなりの量のシリコンが含まれています。

 自然のシリコンは単独元素として存在していません。酸素と結びついて酸化物(珪石)として存在しています。

 つまり、珪石から超純度の金属シリコンにしていかなければなりません。電気炉で融解させ酸素を抜き、脆い塊状になった金属シリコンを細かく砕いて、塩酸に溶かし蒸留・生成して多結晶シリコン生成し、ナゲット状に砕いて洗浄し、加熱炉で溶かして必要量だけ微量の導電型不純物を添加し、できたシリコン融液をピアノ線で吊るした種結晶を接触させて、回転させながら徐々に引き上げていくと、棒状のシリコン単結晶(インゴット)が生成するのです。

 日本では電気代が高く割高になってしまうので、ほとんどが輸入に頼っています。

速い、安い新素材

UnsplashMaxence Piraが撮影した写真

 高電圧、高電流を扱うパワー半導体の分野では、これまで主流だったシリコン系のIGBTに代わって、化合物半導体SiCやGaNが製品化されて普及しつつあります。これらの半導体材料は、ワイドバンドギャップ半導体と呼ばれ、飽和のドリフト速度が大きい、耐熱性が高い、耐圧が高い、損失が少ない、スイッチング速度が速い、デバイスの小型化ができるなどの利点があります。

 最近注目されているのが酸化ガリウムという酸化物半導体で、今あるパワー半導体よりもバンドギャップが幅広く、はるかに高速で成長できるので、価格を下げられる可能性があります。

 酸化物半導体なども精力的に研究開発がされていて、一部は製品に適用されています。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 半導体の製造工程も知らずに、貿易戦争だのの書籍を読んで理解できるでしょうか。輸入に頼る理屈を知っていなければ、海外に依存しなければならないという言葉の正確な意味を把握することができません。

 価格帯を上げれば、国内でも生産できる工場は造れるのです。

 非常に嚙み砕いてあり、あまりパソコンに詳しくない方でも理解できるような内容です。家電や電子デバイスに囲まれた時代では、半導体の生産工程を知ることが勉強になるのではないでしょうか。

 下にリンクを貼っておきますので、本書の購入を検討してみて下さい。

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