人口は未来を語る/著者:ポール・モーランド

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書籍情報

タイトル

人口は未来を語る

「10の数字」で知る経済、少子化、環境問題

発刊 2024年1月25日

ISBN 978-4-14-081953-1

総ページ数 381p

著者

ポール・モーランド

人口学者。ロンドン大学バークベック校アソシエイト・リサーチ・フェロー。
作家・放送作家として、現代および歴史においての人口動態の執筆・講演を行う。

出版

NHK出版

もくじ

  • 序章 今日の人々を作り上げた人口動態
  • 第1章 乳児死亡率の低下で変わる国々
  • 第2章 人口爆発後の「人口ボーナス」はあるか
  • 第3章 急速な都市化がもたらしたもの
  • 第4章 出生率が低い社会の共通点
  • 第5章 高齢化社会と暴力との意外な関係
  • 第6章 最先端の超高齢化社会は世界の未来
  • 第7章 世界は人口減少を食い止められるのか
  • 第8章 民族構成が映し出す未来
  • 第9章 教育の向上は国家の発展をうながす
  • 第10章 人類は食料危機を乗り越えられるのか
  • 終章 明日の人々

文化の出生率への影響

 大西洋を渡ってアメリカとブラジルの出生率を比べてみても、両地域間でも平均寿命の差が縮まっています。

 1970年代には、ブラジルの女性はアメリカの女性の2倍以上の子供を産んでいました。今は、ブラジルの豊かさはアメリカの5分の1でしかないけれど、出生率はむしろブラジルのほうがわずかに低いのです。貧しい国のほうが大家族で、平均寿命が短いと決まっていたが、今はそうではありません。

 わたしたちは100年の経験から、白人社会は低出産率により人口が収縮すると想定しているが、絶対にそうなると決まったわけではないのです。ヨーロッパの都市部やアメリカの都市部でも、人口の圧倒的多数が国際児や非ヨーロッパ系移民になり、その都市人口の低出生率で伸び悩み、農村部の白人人口が再増加に転じたとしたら、想定は崩れます。可能性はゼロではないのです。

若い人口は革命を起こしやすい

 人口転換が始まると、以前なら死んでいた乳幼児が生き延びるようになるため、一時的に人口が若くなる傾向が見られます。

 1917年のロシアは若者の苦にであり、革命家たちは当時の社会を代表していました。指導者のレーニンは40代で、スターリンとトロツキーは30代でした。革命組織の階層を降りて行けば、20代で重要な地位を占める人々がたくさんいます。ソ連時代の後期に高齢化社会で頂点に立っていた恒例の指導者たちとはまったく違う存在です。

 毛沢東は意図的に若年層に訴えかけることで、共産党の政敵を失脚に追い込み権力を奪回しようとしています。乳児死亡率が低下し、年齢中央値も20代前半から10代後半へと急降下しているときです。

 今日では、アメリカと同じく、中国の人口の年齢中央値も30代後半で、急速に高齢化が進んでいます。これからの中国について予測できることはいろいろありますが、文化大革命だけは起こらないと確信しているのです。

自由意志が人口動態を変える

 移民とそれに伴う民族構成の変化は必然などではなく、政府の選択であり、世論の反映です。国境管理はどの国にとっても難しい問題ですが、克服できなくはありません。

 シンガポールでは、インドネシアとマレーシアから断固たる態度で国境を守っています。同様にオーストラリアも不法入国者に厳しく臨んでいて、海路での密航者などを収容する施設などを設けているのです。

 経済発展の初期段階では少し余裕のできた人々がもっと豊かな国々への移住を夢みるようになり、移民の流れが生じうるが、やがて国内で多くの機会が創出されれば、移住よりも国にとどまることを選ぶ人が増えます。

 ドナルド・トランプのようにヒスパニックを非難することがあっても、移住してきた新たな祖国となる欧米社会に溶け込み、時とともに融合して変化していくでしょう。

 何百万といった単位での自由意志は人口動態を変える影響力があります。

80億人を養うために

 食料需給や教育が行き届くようになると、世の常として影の部分が生じます。

 地域によって差ができて、裕福な街と栄養失調者が50%以上になってしまうという例もあるのです。ジンバブエ、イエメン、トルティーヤなどがあげられます。過食も肥満につながって平均寿命の伸び悩みにつながっています。

 都市化が進むにつれて食生活も変化します。良い方に悪い方に。もっとも、食品の安全基準が高く、包装・保管・保冷というように加工食品が行き届いています。肥満、糖尿病、高血圧にもなりやすいでしょう。

 グローバル化は世界の農業生産高の向上に貢献してきました。編めるかは19世紀からずっと穀物輸出国で、世界の多くの国がアメリカの余剰分を消費しています。中国のこころ数十年の肉消費の急増をブラジルの大豆が支えてきました。

 自給率にこだわる北朝鮮のような例が、グローバル化を退ける手本になるとはとうてい思えません。北朝鮮の就学前の子供たちは、韓国の同年齢の子供たちより身長が13センチ低く、体重が7キロ軽いのです。

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