雑誌「Newton 1月号」

 最新号はブラタモリが、もっと楽しめるようになるかもしれない岩石の話がありました。石の基礎のお話ですが、山に登る時、キャンプするとき、岩盤浴やサウナに入るとき、岩石の情報が役立つかもしれません。
 このページでは、岩石のほかに、台風を弱める技術、サメについて、気になった記事をご紹介いたします。

 南アフリカで流行した新型コロナウイルスの最新情報も雑誌には載せていますが、ワクチンによる感染予防と重症化リスク軽減の効果がはっきり分からないのでここには書きません。必要以上に怖がらせる情報は「書かなくていいかな?」と思います。他にもスリープテックやスマホによる悪影響などの気になる情報があるので、雑誌でチェックしてみてください。

Focus

 話題の最新研究やニュースをコンパクトに紹介するコーナーです。
 毎月いくつかの情報を紹介されています。ここでは個人的におもしろかった記事を、さらにコンパクトにしてピックアップします。

新型コロナウイルスの起源をめぐる新発見

ジャンル:医学

出典:Nature News

2021年9月27日

 新型コロナウイルスSARS-COV-2が蔓延して1年半以上が経ちました。いままで、「人工的に制作されたものだとは考えにくい」などの見解がだされ、いくつもの意見が出されてきました。

 フランスのパスツール研究所テマム博士らは、ラオス北部の洞窟に生息するコウモリを645匹の解析しました。SARS-COV-2の95%以上一致する3種類のウイルスを発見したのです。発見されたウイルスはACE2とよばれる免疫システムにSARS-COV-2と同程度に結合できることが解りました。新型コロナウイルスは自然発生したウイルスだと裏付けられるでしょう。

 中国の研究グループは「類似のウイルスは検出できなかった」と報告していました。報告が本当だとすると、なぜ武漢にウイルスが出現したのかは不明のままです。

マグマの状態から噴火を予測

ジャンル:地学

出典:Nature Geoscience

2021年9月30日

 スイスのチューリッヒ高額大学ポパ博士らは、環太平洋地域に存在する245個の火山のマグマだまりの状態を検証しました。

 噴火様式は、結晶の量、水分量、ガス量が関係していることを突き止めたのです。

  • 水分が4~5.5%で、結晶が30%以下の場合 → 爆発的な噴火
  • 水分が3.5%以下か5.5%以上で、結晶の割合が多い場合 → 流れ出る噴火

 マグマだまりの状態が、噴火様式の予測に有効ではないかとポパ博士は述べています。

手のひらサイズの粒子加速器

ジャンル:物理学

出典:Nature

2021年9月23日

 今や粒子加速器は、医療や産業に無くてはならない機器となっています。現在、コストや設置面積なのどの制限があり、小型化の開発が盛んに行われています。

 ドイツ、フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルクのシャイロ博士らは、非常に小さいデバイスを用いて、電子ビームを加速させることに成功しました。世界初です。

 用いたデバイスは、全長わずか77.7マイクロメートルのシリコン製を使用しました。くしのような長い歯状に加工された光工学的構造をしているというのです。
 3ミリメートルの装置なら1メガ電子ボルトを超えるエネルギーになり、手のひらサイズ粒子加速器が実現できることが期待されます

 シャイロ博士らは、どこでも使える粒子加速器が実現するだろうと述べています。

Focus Plus

 話題のニュースを紹介するコーナーです。

台風の観測・予測をより正確なものをめざす

ジャンル:気象学
監修:筆保弘徳 教授
ニュートンの記事の執筆者:今井明子

 現在、気象庁では気象衛星による観測データから台風の勢力を推定しています。スーパー台風などの勢力の強いものになると、実際の台風とかけ離れたものなってしまうことも多いのです。

 台風科学技術研究センターでは、台風の被害を減らすことを目的とした研究が行われています。名古屋大学とともに行っている、航空機での台風観察もここで行われているのです。

 研究センターで進められているのは、「ドロップゾンデ」という小型観測機器を台風に落とし、台風の直接的なデータを取り出そうという研究です。他にも船舶や衛星による観測、災害対策、地球温暖化の影響などの台風に関わるものも同時に施しています。

 台風のメカニズムが徐々にあきらかになったことで、台風の制御の研究ができるようになりました。その名も「タイフーンショット計画」、台風の勢力を弱めて、台風のエネルギーを活用しようとする試みです。

 台風の勢力を弱める方法は、台風の目に航空機から大量のドライアイスや氷を散布することです。
 目の暖かい空気を冷やし気圧を上げて、気圧の差をなくし風を弱くする狙いがあります。2019年の台風15号でシミュレーションした結果では、風速を1~3メートル弱めることができました。微弱な効果にみえて、被害は30%も減らせるという予測値がでているのです。2050年までに実現を目指しています。

 台風を発電に用いる方法は、無人の帆船を台風の風で進ませて、水中のスクリューを回転させることです。
 帆に風があたることで、水蒸気の発生を抑える働きも期待させています。

 従来の防災対策といえば

  • 高い堤防
  • 壊れにくい建物をつくる

など、防御の対策でした。近年の台風の勢力や、被害の規模を考えると十分とはいえません。

 今後の防災対策は

  • 台風を弱める
  • 効果的に非難する

など、行動する対策が必要かもしれません。

 タイフーンショット計画は夢物語のように感じます。

 2050年には台風被害をゼロにできる社会になってほしいと思っています。

サメの生態系

監修:田中彰 教授
ニュートンの記事の執筆者:薬袋摩耶

世界にサメは約600種類

 サメやエイの仲間は軟骨魚類で、最古のサメ類は約4億年前のクラドドント類といわれています。

 今は9目34科にまで分類され、約600種類存在しています。
 半数がメジロザメ目で大型のものが多いです。人を襲うことがある危険なサメは1割に過ぎません。深海に身を置いていたり海底に住んでいたりと、生息環境もさまざまです。

サメの生態

 アオザメの仲間には「奇網」という熱交換システムがあります。血脈を利用し、筋肉や内臓の温度を海水より高く保つ機能です。この機能により、高速での長時間遊泳が可能になります。

 昼間は深海にいて、夜間になると海綿近くまで垂直移動するサメがいます。垂直移動を可能にするのは、浮袋を持たない代わりに、肝臓に詰まっている油で浮力を得ているからです。油は水より軽いことを活かしています。

 サメの歯は種類によって異なります。

  • メジロザメ:獲物を食いちぎって食べるため、ギザギザの三角
  • アオザメ:細くとがった、釘のような形
  • ネコザメ:貝類をかみつぶすため、石畳のような形状
  • ジンベイザメ:プランクトンを海水と一緒に食べるため、尖った歯をもたない

 サメの生殖はオスとメスが交尾する体内受精です。オスの生殖器は2本あり、メスは左右一対の輸卵管をもります。卵生と胎生のどちらの場合もあります。半数以上は胎生で「卵黄依存性胎生」です。支給の中でふかした子ザメは、自身の卵黄を食べて育ちます。
 シュモクザメの仲間は、哺乳類に似た胎盤をもっていることが解ってきました。種類によって、さまざまな生殖があるのです。

いろんなサメ

ニシオンデンザメ

  • 272歳の長寿のサメ
  • 全長5~6メートル
  • 成長が1年に1センチメートルと遅い
  • 推定392歳のサメも発見されている
  • メスが成熟するのは150歳をこえてから
  • 漁業の際に混獲されやすく、個体数を減らしている

マモンツキテンジクザメ

  • 全長1メートル
  • 細長い体系
  • 体をくねらせて、狭い岩場などを泳ぐ
  • オーストラリアなどのサンゴ礁付近の浅瀬に生息する
  • 現在9種ほと報告されている
  • 環境の変化がはげしいところでの生息域なので、種分化が進んでいると考えられている

ホオジロザメ

  • オットセイをも捕食し、人を襲うこともある
  • 全長6メートル 体重2トンを超える
  • 海洋生態系の頂点
  • 駆除されたりフカヒレの材料として乱獲され、数を減らしている

岩石図鑑

監修:西本昌司 教授
ニュートンの記事の執筆者:中作明彦

岩石とは

 岩や石とよぶものを岩石といいます。岩石は鉱物の集合体です。鉱物は地球に5000種類ほど存在しますが、岩石をつくる造岩鉱物は数十種類しかありません。
 鉱物の多くは、二酸化ケイ素($\ce {SiO2} $)が含まれます。鉱物の種類と環境によって、さまざまな岩石へと変化するのです。
 岩石は、「火成岩」「堆積岩」「変成岩」のグループにわかれます。

 ドロドロに溶けたマグマが冷えて固まったものが火成岩です。冷え方によって岩石の種類が変わります。
 地表や地表近くで急速に冷やされてできた岩石は、「火山岩」といいます。
 地下にあるマグマだまりがゆっくりと冷えて固まった場合は、「深成岩」といいます。
 火山岩は、結晶が成長する前に固まるため、粒子は小さいものが多いです。深成岩は、鉱物の結晶が大きく成長します。どちらの岩石もバリエーション豊かです。

 堆積物が固まったものが堆積岩です。
 地表の岩石は風化や浸食によって砕かれて、砕屑物になります。海や湖などの底に堆積物が固められると岩石になるのです。生物の遺骸や火山噴出物、化学反応で生じた沈殿物が堆積岩になることもあります。
 堆積岩は、「砕屑岩」「生物岩」「火山砕屑岩」「科学的砕屑岩」のタイプにわかれます。

 岩石は、地下で熱や圧力を受けることで再結晶します。鉱物の種類、大きさ、結晶の並び方によって変化することがあるのです。このように、岩石が溶けずに個体のままおきる変化を「変成作用」といいます。
 岩石にマグマが接近することで熱を加えられておこる「接触変成作用」と、プレート運動によって沈み込んだ岩石が地下深くの熱と圧力に影響する「広域変成作用」の2つがあります。

 火成岩であれば、もともとマグマだったことがわかります。広域変成岩を調べれば、どのような条件で生成されたのか推定することができます。岩石をみるということは、過去の地球をみるということにもつながるのです。

火山岩(火成岩)

玄武岩

  • カンラン岩の一部が溶融して粘性の低いマグマととなり、地表近くまで上昇して急冷されたもの
  • 二酸化ケイ素45~52%
  • 黒っぽい
  • 輝石やカンラン石などの小さな結晶が含まれる
  • 海洋底のほとんどが玄武岩
  • 兵庫県豊岡市の玄武洞が有名

安山岩

  • 二酸化ケイ素52~63%
  • 青っぽい灰色、赤っぽい灰色
  • 角閃石、斜長石などが散在している
  • 環太平洋造山帯の火山が噴出するマグマは安山岩質、アンデス山脈の石という意味
  • 日本でも広く産出する
  • 2021年8月に噴火した小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火し、沖縄県などに漂着している軽石も粗面安山岩

流紋岩

  • 二酸化ケイ素70%以上を含む
  • 粘性の高いマグマが急冷されてできる
  • さまざまな模様がある

黒曜岩

  • 一般的には黒曜石とよばれる
  • 粘性が高い流紋岩質のマグマ組織であることがほとんど
  • 結晶がほとんどできないまま固まった火山岩
  • 黒っぽい
  • 天然のガラスであり、古くはナイフや石器として使われた

深成岩(火成岩)

カンラン岩

  • 地下400キロメートルまで構成
  • 主要な鉱物はカンラン石
  • 緑色
  • 変質しやすい
  • 地表で目にすることは少ない
  • 日本では北海道のアポイ岳でみられる

斑レイ岩

  • 玄武岩と同じ化学組成
  • 少し深い地殻の下部などで、マグマがゆっくり冷やされてできる
  • 黒い部分は輝石や角閃石
  • 白い部分は斜長石
  • 鉱物の割合によってタイプが異なる

閃緑岩

  • 安山岩と同じ化学組成
  • マグマがゆっくり固まってできる
  • 黒い部分は角閃石
  • 白い部分は斜長石
  • 石英をほとんど含まない
  • 黒御影とよばれている

花崗岩

  • 石英、カリ長石、長石、黒雲母、の4種の鉱物からなる
  • 大陸地殻の上部を構成する主要な深成岩
  • ゆっくり冷やされて、結晶が大きく成長する
  • 西日本に広く分布し、瀬戸内地方の花崗岩は石材としてよく使われていた

堆積岩

礫岩

  • 岩石が砕けた砕屑物のうち、粒径が2ミリメートル以上のものを「礫(れき)」という
  • 礫が砂や泥とともに固まってできた堆積岩

砂岩

  • 粒径が16分の1~2ミリメートルの砕屑物を「砂」という
  • 砂が堆積して固まったものを砂岩という

泥岩

  • 粒径16分の1ミリメートル以下の砕屑物を「泥」という
  • 泥が堆積して固まった堆積岩
  • 粒子が細かいため手ざわりがなめらか

凝灰岩

  • 火山灰などの砕屑物が堆積したもの
  • 石材などにも利用されている

石灰岩

  • 炭酸カルシウムを50%以上含んだ堆積岩
  • サンゴや貝、ウミユリ、有孔虫がもつ炭酸カルシウムの骨格、殻が固結してできる

チャート

  • 細かい石英の粒子を主体とする
  • 非常にかたい
  • 一部の海綿動物などが堆積して固められたもの
  • 褐色、赤色、さまざまな色が存在する

石炭

  • 堆積した植物のし甲斐が地下深くに埋没し、長い年月をかけて熱や圧力によって炭素が濃縮されてできたもの

岩塩

  • 近く変動によって陸域に取り残された海水や塩湖から、水分が抜けて塩化ナトリウムなどが析出したもの
  • 日本は岩塩は産出しないが、世界における塩生産量の3分の2が岩塩に由来する

変成岩

ホルンフェルス

  • 泥岩や砂岩がマグマの熱による接触変成作用を受けてできた接触変成岩
  • 鉱物は法則性をもっていない
  • 非常に硬い
  • 山口県萩市の須佐ホルンフェルスが有名

結晶質石灰石

  • 石灰石がマグマの熱で編成してできた接触変成岩
  • 方解石が高温によって再結晶したもの
  • 結晶の粒が大きく成長する
  • 装飾用の大理石

結晶片岩

  • 岩石が地下深くで高圧をうけ、広域変成作用し再結晶してできる
  • 一定方向に強い力がかかる
  • 鉱物が配列した状態を「片理(片状構造)」という
  • 鉱物の種類によって細かく分類されている

片麻岩

  • 岩石が地下深くで熱による広域変成作用を受け、再結晶したもの
  • 高温によって鉱物結晶は大きく成長する
  • 「片麻状組織」とよばれる縞模様をつくる
  • 岩石によって見た目が大きくかわる

蛇紋岩

  • マントルのカンラン岩が、地殻変動によって地上に上がってくる過程で水分にふれてできた広域変成岩
  • 暗緑色で、表面の模様が蛇の皮のようにみえる
  • 非常にもろい
  • 蛇紋岩地帯でのトンネル工事は難航する

ヒスイ輝石岩

  • 一般的には翡翠とよばれる
  • ヒスイ輝石を鉱物とする広域変成岩
  • ヒスイ輝石は無色の鉱物
  • 緑色にみえるのは「オンファスス輝石」が間に入っているからである
  • 斑レイ岩などが地下深くで高圧にかけられることで、できると考えられている
  • 翡翠は日本鉱物化学会によって、日本の国石に指定されている

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ここでは書きませんでしたが、雑誌で紹介されているOura Ringが気になりました。

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