生物はなぜ死ぬのか/著者:小林武彦

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※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

書籍情報

タイトル

生物はなぜ死ぬのか

発刊 2021年4月14日

ISBN 978-4-06-523217-0

総ページ数 224p

著者

小林武彦

基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授。

出版

KODANSHA

シリーズ:講談社現代新書

もくじ

  • 第1章 そもそも生物はなぜ誕生したのか
    • 天文学者になればよかった
    • 「この世の始まり」を見る方法
    • 生き物の「タネ」の誕生
    • 自己を複製し変革する細長い分子
    • そして「正のスパイラル」が奇跡を呼んだ
    • 無生物と生物の間には……
    • 早く生き物になりたい!
    • 生物の必須アイテム、リボソーム
    • 生物の誕生は地球限定イベントか?
    • 宇宙人はいない!?
    • 「奇跡の星」の歩き方
    • 地球の美しさのひみつ
  • 第2章 そもそも生物はなぜ絶滅するのか
    • 「変化と選択」
    • DNAとRNA、似たもの同士が存在する理由
    • メジャーチェンジからマイナーチェンジの時代へ
    • 最後のメジャーチェンジ その1──真核細胞の出現
    • 最後のメジャーチェンジ その2──多細胞生物の出現
    • 「独占」から「共存」へ、そして「量」から「質」へ
    • 現在の地球は、過去最大の大量絶滅時代
    • そもそも多様性はなぜ重要か
    • 大量絶滅の後に起こること
    • 絶滅による新たなステージの幕開け
    • ヒトのご先祖は果物好きなネズミ?
    • 絶滅によって支えられているもの
  • 第3章 そもそも生物はどのように死ぬのか
    • 食べられて死ぬという死に方
    • 食べられないように進化した生き物
    • 寿命という死に方はない
    • 大成功した原核生物の生存戦略
    • 老化しない、細菌的死に方
    • 単細胞真核生物的死に方
    • 昆虫は、もっとも進化した生き物?
    • 生殖で死ぬ、昆虫的死に方
    • 大きさで寿命が決まる、ネズミ的死に方
    • 超長寿、ハダカデバネズミ的死に方
    • 大型の動物の死に方
    • 食べられないことが生きること、食べることが生きること
  • 第4章 そもそもヒトはどのように死ぬのか
    • 2500年前まではヒトの寿命は15歳だった
    • ヒトの最大寿命は115歳!?
    • ヒトは老化して病気で死ぬ
    • 日本人の死因
    • 進化のカギとなる「良い加減の不正確性」
    • 老化はいつ起こるのか?
    • 細胞が老化すると体も老化する
    • 老化細胞は〝毒〟をばらまく
    • 細胞は約50回分裂すると死ぬ
    • DNA複製の2つの弱点
    • テロメアが細胞の老化スイッチをオンにする
    • テロメアと個体の老化は関係ない?
    • なぜ細胞老化が必要か
    • がん化のリスクを避ける2つの機能
    • 幹細胞も老化する
    • 老化が速く進行する病と原因遺伝子
    • 早期老化の原因は「DNAの傷」
    • 進化によって獲得された老化
  • 第5章 そもそも生物はなぜ死ぬのか
    • 死はヒトだけの感覚
    • 多様性のために死ぬということ
    • 多様性を生み出す「性」という仕組み
    • 細菌が持つ多様性の仕組み
    • 子供のほうが親より「優秀」である理由
    • 多様性の実現に重要なコミュニティによる教育
    • コミュニティが作る個性
    • 長生き願望は利己的なのか?
    • アンチエイジング研究とはなんぞや
    • 寿命に関わる遺伝子
    • 少なめの食事は健康にいい?
    • リボソームRNA遺伝子の安定性のメカニズム
    • もっとも不安定な遺伝子が寿命を決める?
    • 寿命を延ばす薬の開発
    • 炎症を抑え、老化を抑制する方法
    • 他の生物に学んで模倣する技術
    • ハダカデバネズミが長寿のワケ
    • ヒトはハダカデバネズミになれるか?
    • 死は生命の連続性を支える原動力
    • ヒトの未来
    • AIの出現で人類の進化の方向が変わる!?
    • 死なないAIとヒトはどのように付き合えばいいのか
    • ヒトが人であり続けるために

はじめに

 私のような人生を半ば過ぎた〝大人〟には「どうして生きているのか」よりも「どうやって死んでいくのか」のほうが、興味を惹かれます。

 加齢による肉体や心の変化は、やむを得ないことだとわかっていても、ポジティブに捉えることはなかなか難しいものです。

 生物学からみると、自然界の仕組みは、偶然が必然となって存在しているというより「なるほど」と思えることばかりです。死ぬことも、納得できる理由があります。

大量絶滅後

 人類活動の結果、多様性の低下が起きて大量絶滅が引き起こされることは、避けるべきだと考えます。人類にとっても、不幸以外の何物でもありません。

 最近起こった大絶滅は6650万年前、中生代末期白亜紀です。生物種の約70%が地球上から消えたとされています。恐竜も絶滅したので有名です。

 隕石による気象の劇的な変化が起こり、植物が減ったことで大量の食料を失いました。大型の恐竜と昆虫が死に、生き延びたのが小型の生物となったのです。

寿命という死に方はない

 大型の動物や樹木は、寿命で死ぬものもあります。通常は寿命という概念がある生物がほとんどでしょう。

 しかし、例外は存在するもので、ベニクラゲのように変化してポリプという孵化前の状態になり幼クラゲとなって、若返る生き残り戦略をとっている生物もいます。

 寿命という死に方が科学的に定義されているわけでもありません。死因に寿命と書かれることはないのです。

 組織や器官の動きが時間とともに低下する「老化」の結果として、老衰死があると考えればいいと思います。

 老化は生理現象なので避けられませんが、多少進行を遅らせることはできます。

ヒトは老化して病気で死ぬ

 昆虫や魚のようにプログラムされた寿命できっちり死ぬことは、現代人にはありません。「老化」の過程で死にます。

 日本人の死因はがんによるものが多いです。がんの多くは加齢に伴うDNAの変異によって生じます。細胞の増殖に関わる遺伝子は、「いい具合」にコントロールされており、必要なときに細胞分裂を起こし、必要がなくなれば停止します。異変が起こり制御できなくなれば、正常な組織を壊してしまうのです。

 具体的には、55歳くらいから加齢によるDNAの変異の蓄積が顕著になるので要注意です。

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