オペラ入門

※ 毎朝、5分以内で読める書籍の紹介記事を公開します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

最初に

 他人の不幸は蜜の味です。他人の失敗は可笑しくてたまりません。上から目線であれこれと意見したがるのです。

 そんな罪深い人間の、もっとも罪深い遊びがオペラとなっています。

 処女の絶望や皆殺しのパロディの歌にうっとり耳を傾けるとは、なんと破廉恥なことでしょう。殺人者に喝采を送り、登場人物が嘲笑されるを見て喜びます。悪趣味の極みです。

 オペラは人間的です。人がみんな件名であったらオペラなど生まれません。けれど、オペラのない世界は刺激のない退屈な世界となっていたことでしょう。

 愚かな人々を魅せられているうちに、自分は利口だと思えてくる、そんなオペラの世界へようこそ。

書籍情報

タイトル

オペラ入門

第1刷 2019年10月16日

発行者 渡瀬昌彦

発行 (株)講談社

ISBN 978-4-06-516874-5

総ページ数 320p

著者

許光俊

 在日韓国・朝鮮人のクラシック音楽評論家・文芸評論家。

出版

講談社現代新書

天才でもできないことがある

Unsplashbenjamin lehmanが撮影した写真

 ベートーヴェンがクラシックの世界で随一の巨人とみなされてるのは、交響曲、協奏曲、ピアノ曲、弦楽四重奏曲、ミサ曲など、幅広いジャンルにわたって名作を書いているからです。

 実は、ベートーヴェンが唯一苦手にしていたのがオペラでした。当時としては珍しい作曲家です。作曲家として成功するには、劇場で歌われることを意味していました。

 作曲家としては、オペラの傑作を生みだしたいと考えていたのようですが、かなり真面目な性格のベートーヴェンは喜劇的なオペラを嫌っていたのです。

 苦労して失敗を繰り返し、何度も講演しては修正してできたのが「フィデリオ」です。喜劇が書けないベートーヴェンは、正義を持て目、強く愛し合う夫婦の物語でした。

 周りの濃い演目と違い、演出には垢ぬけない感じがするものであったようです。それにもかかわらず、このオペラが上演され続けてきたのは、希望を失わずに正義を信じようとする場面で流れるアリアなど、解りやすく素晴らしい挿入曲が含まれていたからでしょう。

フランスのグランド・オペラ

Image by MustangJoe from Pixabay

 グランド・オペラは壮大なオペラという意味ではありません。特定のジャンルやスタイル、歴史的な概念、とにかく限定的な意味です。

 フランス革命のあと、揺り戻しなどもあって一直線に煤sン打訳ではありませんが、徐々に市民社会が確かなものとなっていきました。オペラもそれにならい変わります。

 宮殿できらびやかな作品を鑑賞するといったことを求めたりする人はいなくなり、大きな会場でもっと多くの人が観られるような大衆的な娯楽に変わりました。いち早く市民社会の時代に到来したパリにおいて、グランド・オペラと呼ばれるものです。

 オペラ座は19世紀で最も重要なオペラハウスでした。そこで上演される生き残った作品は多くありません。グランド・オペラは、古くて大味と見なされるからです。しかし、偏見なしに接してみると、時代の観客を熱狂させただけの理由があります。登場人物が多く、お金も時間もかかり、日本では見ることができません。

オペラとお金

Image by Frantisek Krejci from Pixabay

 名作に共通している重要な要素はお金です。

 モーツァルト「フィガロの結婚」のフィガロが十分にお金を持っていたら、ストーリーが成り立ちません。オペラにおいてわかりやすく近代を示すのは、ズバリ、お金の問題です。

 神話にはお金は出てきませんし、王様や貴族もオペラに表立ってストーリーになることはありません。

 お金の問題が前景に出てくるのは、一般の人々が登場人物の場合です。市民の生活や人生において、お金は無視できない重要な要素となっています。お金抜きの話をつくると、むしろリアルでなくなるのかもしれません。

 瞬時的に燃え上がる恋は、お金とは無縁のように思えますが、恋を継続させる生活面では必ずお金の問題をストーリーに混ぜてくるのです。

 お金軸を考えながら、オペラを見るのもおもしろいと思います。

ミュージカル

Image by WikimediaImages from Pixabay

 ミュージカルとオペラは違います。

 アメリカで成功するために、歌を簡単にして、踊りを増やし、深刻さや政治色や風刺色を弱めたものがミュージカルです。オペラはどんどん高級な芸術化、困難さを強めました。

 ミュージカルでは、真郁也スピーカーを使うのが当たり前です。オペラでは拡声装置はグレーゾーンとなっています。

 オペラの場合は、大役で歌ったあとは、休養が必要ですし、日常生活でなるべく声を出さないというからたいへんです。ミュージカルはショービズであり、産業です。

最後に

 オペラについて興味があるのなら、本場で劇場に行くべきです。いや、行かねばなりません。肌で感じてください。今の生きていて熱いということがわかります。

 オペラの広さ、深さは、日本にいては見当もつかないのです。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 軽めのミュージカルですらついていけないのに、重めのオペラは更についていけないでしょう。なんで歌うのでしょうか。不思議なんです。歌い始め2フレーズくらいで、次の展開に行ってほしいテンポ廚がどうしても出てしまいます。歌い終わるまで、我慢を強いられます。

 恋愛ドラマで元カノが飛行機で謎の帰宅したときに、いったんCMを挟まれるようなことを断続的にされて、長時間座って鑑賞するのがミュージカルやオペラだと思っています。この書籍を読んでもなお、その認識が変わることは無かったです。

 ゆえに、ベートーヴェンと共感するのに時間がかかりませんでした。

 高校生のときに課外授業で劇を見させられて、苦痛でトイレに行った後に自販機でジュースを買ったついでに外に脱出して本屋で時間を潰した方が幸せを感じられました。

 普通に勉強合宿とか、興味のないものを何時間も箱に入って観させられるというのは、虐待に近いと考えていますし、勉強合宿は逆効果なのでやめてください。

 オペラの迫力と生演奏の抑揚など、魅力に感じる人も多いと思います。少しでも、気になるのであれば、学んでみてはいかがでしょうか。

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