基礎からわかる情報リテラシー/著者:森本尚之、奥村晴彦

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※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

書籍情報

タイトル

[改定第5版] 基礎からわかる 情報リテラシー

発刊 2023年10月27日 (第5版)

ISBN 978-4-297-13765-6

総ページ数 183p

著者

森本尚之 三重大学大学院工学研究科准教授

奥村晴彦 三重大学名誉教授

出版

技術評論社

もくじ

  • はじめに
  • 第1章 まず初めに
    • コンピューターとのつきあい方
    • コンピューターの基本用語
    • Windowsへのサインイン
    • Windowsの基本操作
    • パソコンの終了のしかた
    • Macの基本操作
    • マウス・タッチパッドの使い方
    • 困ったときには
    • パソコンやソフトの買い方
    • アカウントの作成と設定
    • 章末課題
  • 第2章 文字入力
    • Windowsの「メモ帳」
    • Macのテキストエディット
    • より高機能のテキストエディター
    • タッチタイピング
    • 各キーの働き
    • 日本語の入力法
    • ローマ字入力の練習
    • ローマ字について
    • 章末課題
  • 第3章 ネットの利用
    • Web
    • メール
    • メールの例
    • メールのマナー
    • メールの仕組み
    • メールソフトの設定
    • スマホ時代のネット利用
    • クラウドサービス
    • オンライン会議
    • Webによる情報発信
    • 章末課題
  • 第4章 お絵描きとファイル操作
    • ペイントを軌道
    • GIMP
    • コピーと貼り付け
    • フォルダーの探検
    • クラウドストレージの使い方
    • USBメモリの使い方
    • ファイル操作
    • 章末課題
  • 第5章 文章作成
    • 文章作成ソフトのいろいろ
    • Wordの起動
    • Wordでレポート作成
    • Wordを使う際のヒント
    • Word以外のワープロソフト
    • 章末課題
  • 第6章 表計算
    • 表計算ソフトとは
    • Excelの起動
    • 表の作り方
    • グラフ作成
    • Wordへの貼り付け
    • 計算
    • もっと計算、並べ替え
    • 相関関係を調べる
    • オープンデータの利用
    • データサイエンス、AI
    • 章末課題
  • 第7章 プレゼンテーション
    • プレゼンテーションとは
    • PowerPointの使い方
    • セカンドスクリーンへの表示
    • PowerPoint以外の選択肢
    • よいプレゼンテーションのしかた
    • 章末課題
  • 第8章 情報の調べ方・まとめ方
    • はじめに
    • サーチエンジン活用法
    • ネット上の情報の探し方
    • データの入手方法
    • 図書館活用法
    • レポート・論文の書き方
    • 章末課題
  • 第9章 コンピューターとネットワーク
    • コンピューターのしくみ
    • コンピューターと画像
    • コンピューターと文字
    • ネットワークの仕組み
    • Internet of Thing(IoT)
    • 章末課題
  • 第10章 情報とセキュリティ
    • 脆弱性とその対策
    • マルウェア対策
    • USBメモリの危険
    • Windowsのセキュリティ対策
    • Macのセキュリティ対策
    • スマホのセキュリティ対策
    • パスワード管理
    • アカウントの連携の注意点
    • 無線LANのセキュリティ
    • 公開鍵暗号・電子署名・PKI
    • 章末課題
  • 第11章 情報と法律
    • 著作権法
    • 個人情報保護法
    • 不正アクセス禁止法
    • その他の話題
    • 章末課題
  • 第12章 Rによるデータ処理
    • RとRStudio
    • グラフの描画
    • データファイルの読み方
    • データのグラフ化
    • CSVファイルの読み込みと直線のあてはめ
    • データの集計
    • 多数のファイルの集計
    • 章末課題
  • 付録A Pythonによるデータ処理
    • Python、Google Colaboratory
    • グラフの描画
    • データファイルの読み方
    • データのグラフ化
    • 直線のあてはめ
  • 索引

はじめに

 マニュアル本は、明日には役に立たなくなるかもしれません。もうMacやLinuxは今日でも役に立っていないのです。

 もうちょっと基本的なレベルで勉強しておけば、どんな環境でも、何年たっても、役に立つはずです。

クラウドストレージの使い方

 クラウドストレージにファイルを置いておくと、ネット接続さえあればいつでもどこでもファイルにアクセスできて便利です。

 エクスプローラーを使っていればOneDrive、GoogleCromeを使っていればGoogleドライブと、各社それぞれのストレージサービスがあります。ストレージサービスを展開している同じ会社のブラウザを使っていれば、削除や追加ができるようになっています。

 ファイルのバックアップ先としても使えますが、容量や不具合の発生が起りえます。サイズの大きい大事なファイル(動画やデータベースなど)などは、外付けハードディスクや、サーバーやクラウドサーバーなどにバックアップするようにしましょう。

データサイエンス、AI

 Excelのような高機能の表計算ソフトの使い方を覚えると、その道に走りがちですが、かえって自動入力・自動集計が困難になり、仕事の効率化の妨げになりかねません。

 データをCSV形式(”,”や”/”区切りでデータを出力したテキストファイル)などの形式にしておけば、プログラムに取り込んで自動化できます。

 国や自治体で公表しているオープンデータを活用することもできます。また、機械学習を利用した複雑な処理として人工知能AIが注目されているのです。

 コンピュータの速度が上がるにつれてOpenAIなどの数千億個のパラメータを利用したGPTモデルを提供できるようになりました。人が書いた文章と区別がつなかない構文や、会話のようにやりとりできるのです。

 数千億のパラメータには信頼性の低い情報が集まりやすい傾向もあり、フェイクニュースの作成が容易になるという側面も浮上しています。本当にAGIのように人間と同じように考えるものができるかは、誰にもわかりません。

 すぐに目的のものを作成できるAIは便利ですが、信頼できる情報源の活用といったことの重要性は今後も変わりません。

インターネットの仕組み

 1983年にはTCP/IPという新しい仕組みに全面移行します。TCP/IPを採用したネットが各地に作られ、それらを相互接続したものがインターネットと呼ばれています。

 インターネットはIPというプロトコルを採用したネットワークです。プロトコルとはコンピューターがデータをやりとりするための約束事です。IPはTCPという仕組みから分かれてできたもので、合わせてTCP/IPと呼びます。

 IPではネットワークにつながったコンピューターはIPアドレスという番号で識別しています。インターネット接続を提供する企業(プロバイダー)にIPアドレスが割り当てられていて、プロバイダーが個々のユーザーにIPアドレスを割り当てています。

 通常、家庭や企業内でIPアドレスでは覚えにくいので、ドメイン名(DNS)をつけて管理します。「https://ドメイン名.jp」などです。

マルウェア対策

 今では、マルウェア全般を俗にウイルスと呼ぶことが増えました。

 パソコンに忍び込んだり、キーボード入力をスパイするキーロガー(keylogger)などのスパイウェアに、コンピューターのファイルを暗号化して身代金を要求するランサムウェアなどがあります。

 マルウェアは、メールの添付ファイルとして送られてきたり、Webサイトに仕掛けられたりします。有用なアプリを装ってインストールさせるものもあるでしょう。メールでなくても、見知らぬ人から送られてくる添付ファイルは危険でしょう。

 よくあるのはExcelにマクロを組んで送られてくるパターンです。マクロを常に有効にしている場合や、注意ポップアップがでてきたときに「マクロを有効にする」ボタンを押してしまうと、マルウェアに感染してしまう場合があるのです。

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