Newton 2024 3月号

発売日 2024年1月26日

ページ数 144p

ISSN 0286-0651

もくじ

  • FOCUS
    • 風がスフィンクスをけずりだした
    • つわりのメカニズムが解明された
    • ブラックホールを電池にする方法
    • 火星の夜空は緑色
    • 氷河期の到来に影響を及ぼした鉱物
    • 伝説の「プント王国」の場所の特定
  • FOCUS Plus
    • 能登地方で震度7の大地震が発生
    • Super Vision 古代のイリオモテヤマネコを復元
  • 特集 Newton Special
    • 心にひそむ考え方のクセを徹底紹介!バイアス大図鑑
  • シンメトリーの物理学
  • 世界のハイテク船舶
  • 第2特集 Newton Special
    • 時間は存在するのか
  • 連載 すうがくいらずの数学入門
    • 方程式
  • ジャイムズ・ウェッブ 宇宙望遠鏡 最新ショット
  • 血液検査でがんの早期発見にいどむ
  • Nature View
    • 霊長類の知性
  • 星ごよみ 2月の星ごよみ
  • Newton Information
  • 協力者略歴
  • LETTERS
  • 次号予告
  • 編集後記

Focus

ブラックホールを電池にする方法

ジャンル:物理学

出典 Black holes as rechargeable batteries and nucler reactors

Physical Review D, 2023.11.29

 近年、ブラックホールの重量を利用してエネルギーにできないかと提唱されています。

 中国、天津大学のマイ博士らは、原始ブラックホールにアルファ粒子を打ち込むことで充電し、ブラックホールの外へ放出される陽電子に変換されることを利用して電池の代わりにできないかと考えています。

 この核反応エネルギーの変換効率は、太陽電池にくらべても効率的のようです。

氷河期の到来に影響をおよぼした鉱物

ジャンル:地学

出典 Palaezoic cooling modulated by ophiolote weathering through organic varbon preservation

Nature Geoscience,2023.11.30

 アメリカ、マサチューセッツ工科大学のムライ博士らは、「オフィオライト」という岩体と大気中の二酸化炭素量の関係を検証しました。

 海底にあるはずのオフィオライトを構成する岩石が地表で風化すると、表面積がいちじるしく大きい粘土鉱物である「スメクタイト」が生成されることを発見したのです。スメクタイトは効率的に二酸化炭素を取り込むことがわかりました。

 大気中の二酸化炭素濃度を変化させ、氷河期の到来に影響をおよぼしていたようです。

Focus Plus 能登地方で震度7

ジャンル:地学
協力:青井真 防災科学技術研究所 地震津波火山ネットワークセンター長
執筆者:編集部 竹ケ原諒貴

令和6年能登半島地震

 2024年1月1日16時10分、日本列島を大地震が襲いました。石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の地震が発生しました。気象庁によると最大で輪島港で1.2m以上の津波が観測されています。

 今回の地震では、およそ150キロメートルにわたって複数の断層がずれ動いた可能性があります。住宅の前回割合が高く、地すべりも多くの地点で発生しました。

能登地方では地震が頻発していた

 石川県能登地方では近年、数多くの地震が観測されていました。2020年12月1日から2024年1月2日までに、震度1以上の地震は675回、震度3以上にかぎっても160回発生しています。2023年5月5日にはマグニチュード6.5、最大震度6強の地震も発生していました。

 地震があった地域の地層に電気を通しやすい領域があることがわかっています。水を含む地域であり、流体が地震活動に関係している可能性が高いとの結論です。

 地震の原因の早期解明とともに、少しでも早く被災地の平穏がもどることを祈りたいと思います。

マイクロRNAで9割がんを予測

監修:松崎潤太郎 慶應義塾大学薬学部薬物治療学講座准教授
執筆者:福田伊佐央

 マイクロRNAと呼ばれるRNA断片を分析することで、がんの早期発見をめざす研究を松崎准教授らは進めています。

 13種類のがんについて血液データが1万例ほど有しているデータベースがあります。そのデータを害句集させたAIが、がんの有無や種類を判定できるかを確認しました。

 およそ9割の精度で正確に区別することができ、比較的初期のがんであっても9割ほどの精度が確認できています。

 とても、人間で参考にできるデータの量ではないので、AIの活用は欠かせないようです。

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