新版 就職しないで生きるには/著者:レイモンド・マンゴー

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書籍情報

タイトル

新版 就職しないで生きるには

発刊 2025年5月25日 新版初版

ISBN 978-4-7949-7473-0

総ページ数 230p

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出版社リンク 晶文社

著者

レイモンド・マンゴー

1960年広範囲ベトナム反戦運動に参加。
その後、農場でコニューン生活をおくり、日本をはじめ世界中を旅する。

出版

晶文社

もくじ

  • はじめに
  • 小さな本屋さんをはじめた
  • 法律なんかこわくない
  • したたかな友人たち
  • 心をなくして客をなくす
  • 愛は一軒の家から
  • 訳者あとがき
  • 解説

書籍紹介

 この新版は、1981年の初版以来、若者たちに自由で自分らしい生き方を模索するヒントを与え続けてきた名著を、現代の読者に向けて再び届ける試みです。

 この本の原題は『Cosmic Profit』、つまり「根源的利益」です。直訳では伝わりにくいそのニュアンスを、当時の編集部が「就職しないで生きるには」という大胆なタイトルに変えたことで、日本での独自の魅力が生まれました。マンゴーは1960年代のアメリカでベトナム反戦運動に参加し、コミューン生活や世界放浪を経て、シアトルで小さな出版社兼書店「モンタナ・ブックス」を立ち上げた人物です。彼の生き方は、体制に縛られず、自分のリズムで生きることを追求した軌跡そのものです。この本は、単に「就職しない」ことを推奨するのではなく、自分にとって意味のある仕事を見つけ、誠実に小さなビジネスを営む人々の姿を訪ね歩いた探訪記です。

 マンゴーはそこで「嘘にまみれた生き方は嫌だ」と決意し、自分の手で生計を立てる道を模索します。天然石鹸を作る人、小さな本屋を営む人、果てはシャケ缶を作る人まで、さまざまな小さなビジネスを訪ね、その試行錯誤や情熱を活写します。マンゴーは、20代の頃は「仕事」という言葉に嫌悪感を抱いていたと語りますが、30代に入り、仕事が「最高の遊び」になり得ると気づきます。この変化は、現代の私たちにも深く響きます。物質的な豊かさや社会的な成功を追い求めるあまり、自分の時間を犠牲にしてしまう生き方に疑問を投げかけ、好きなことを楽しみながら生計を立てることの価値を教えてくれるでしょう。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに 仕事こそいのち

 わたしたちは自分の時間、自分の暮らしをわがものにしたがるのものです。そうには違いありませんが、いくら現金があっても心は満たされることはないし、自由な時間が保証されるわけでもなさそうです。

 楽しいことをやりつつ、心の底から自由に生きていられる、かつ生計が成り立つ道を開いてくれるようなものはないものでしょうか。

 ウォーレス・スチーブンズが保険を売りながら楽しみを感じていたと思いたいです。わたしたちは何かを売っています。そのことを誇りに思ってもいいはずです。

 この本は諸君に自力でビジネスをはじめるためのメカニズムを教えるものではありませんが、それぞれの物語から伝わるものはあるでしょう。

 彼らの成功度合いはちがいますが、その人達の試みは個人的なもので誰にも指図できるものではありません。成功を約束する公式なんてものはないのです。

 20代の頃は仕事は憎むべき単語でしたが、1980年代に突入し、私は三十路をむかえます。今は仕事が美しい言葉に変わり、「あそび」になっています。仕事こそいのちであり、自身の報酬です。

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