AIビジネス大全

※読んだ本の一部を紹介します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに

 AIのビジネス活用を勧められるよう、2000件以上のAIプロジェクトを遂行・支援したNECのプロフェッショナル36名の知見を集めました。

 AIは非常に広い概念であり、新しい技術やビジネスが生まれる領域です。専門的するぎ内容を省き、本質を知っていただくことで、AIの利用にお役立ていただけることを切に願っております。

書籍情報

タイトル

AIビジネス大全

第1刷 2022年12月13日

編者 渡邉崇、田所陽一

編集協力 加藤学宏、山中勇樹

発行者 鈴木勝彦

発行 (株)プレジデント社

発売 桂木栄一、高橋徹、川井田美景、森田巌、松吉秀樹、花坂稔、榛村光哲

写真撮影 宇佐美雅浩

ブックデザイン&DTP 中西啓一(panix)

印刷・製本 凸版印刷(株)

図版製作 橋立満(翔デザインルーム)

制作 関結香

ISBN978-4-8334-2486-8

総ページ数 383p

著者

AIビジネス大全 執筆チーム

出版

プレジデント社

AIへの期待

UnsplashAndrea De Santisが撮影した写真

AIに対する誤解
✖ AIは人間より賢い、将来AIは人間の脳を超える(過大評価)
✖ AIは人間の脳を超えることはできない(過小評価)
✖ 機械学習によって、自ら学んでいく(過大評価)
✖ AIは、主にイベント処理との相関関係に基づいている(過小評価)
✖ 仕事が奪われる
✖ 企業にAI戦略はいらない

 しかし、AIは広義の問題を解くことについては、あまり進展が見られません。人間の認知能力や問題解決能力に匹敵するAIシステムの実現性は未知数です。

 AIは大量のデータから関係性を見いだし、既存の傾向を正確に予測することに長けています。人間がAIに正しくルールなどをインプットすれば、AIは賢くなります。数あるパターンからこと絵に近いものを予測するような場面では、人間よりも高速かつ正確に処理することができるのです。

 問題のフレームワークか、データの準備と設定、学習データの余計なバイアスの除去、新しい知識と併合できるように継続的な更新がAIには必要であり、自ら学んでいくわけではありません。

 イベント管理システムを中心に、類似アラートのグループ化などで相関関係に基づいたノイズ除去が最初のAI Opsの波でした。今後はIT運用に他に、自動化や監視・観測といった分野にも広がっていくでしょう。

 多くの場合は、AIが既存の仕事の形を変え、働き方に影響をあたえていくと想定されています。新技術の歴史をたどれば、一部の職が影響を受けることもあれば、一部では大量に雇用することになることもあるのです。

 AIを活用しないことはDX戦略の一端を見送ることにつながり、企業を競走上不利な立場に追い込む可能性があります。

AIシステム運用の課題

Image by 3D Animation Production Company from Pixabay

 調査・企画・検証の段階では、検証疲れが課題になります。検証から先に進まないことも多くあるでしょう。

 構築・テスト・導入の段階では、品質保証が問題になります。従来のソフトウェアと性質が異なるため、特有の性質を考慮しなければなりません。

 運用・保守の段階では、継続的な学習モデルがカギとなります。モニタリングされ、精度が維持できるモデルの継続的な更新が必要です。

 アイスクリームに例えるならば、真夏の販売数が数常時と異なることがあります。インフルエンサーが宣伝した場合も考えられるでしょう。予測精度が急に落ちないように、AIモデルを更新・運用・保守・コストなどを考えなければなりません。

AIの環境整備

Image by Gerd Altmann from Pixabay

3つの施策
●現場適用
●データマネジメント
●モニタリング/改善

 AIを現場で活用させるためには、活用のマニュアルを整備して、担当者にレクチャーする必要があります。AIが間違った結果を出力することを念頭に置きながら、不備や指摘事項を集めることによってAIシステムは使いやすいものに変わります。

 データマネジメントもやっていきましょう。質の悪いデータばかりが蓄積されてしまうと、精度が悪くなります。それも基に業務を進めると、間違った判断につながりかねません。AIは、良くも悪くも、データの量と質に影響されるのです。

 データは収集して終わりではありません。データ活用で課題が発生したら、ビジネスの成長に向けて改良するか新しいものにすることも必要です。

 当初の想定通りビジネス効果が出ているのかを定期的に確認しましょう。芳しくない場合は、原因を分析したりAIモデルが劣化していないかを確認します。場合によってはAIの活用自体を見直す可能性もあるのです。

 AIに関する技術領域の進歩は目覚ましく、一般的でなかった技術も広く使われるものに変わっているかもしれません。積極的に新しい技術を取り入れてほしいと思います。

AIの未来

Image by Gordon Taylor from Pixabay

 オンライン上で業務の最適化が図れ、短時間で受発注などの処理を支援する未来が訪れるかもしれません。物流であれば交通渋滞などを考慮し、配達時間を中何日かかるか自動計算し、企業間の受発注から出荷日調整など、一瞬で望ましいオペレーションを提供できるかもしれないのです。
 食に関する現場であればフードロスが起こらない生産の効率性が期待され、物販業であれば消費者の購買行動をフィードバックすることで瞬時に在庫や価格を最適化することが期待されています。

 メタバースなどのバーチャル領域とも関係があります。バーチャル体験で集めた各職人のデータを活用して現場体験型シミュレーションを行い、模倣した触覚表現などを通じて疑似体験できるように進化していくことが期待されているようです。現在のXRは視覚のコントロールが中心となっています。

あとがき

 AIの世界にのめり込んでから10年、新たなAI技術が次々と研究・開発され、AIやデータサイエンスの認識は一気に広がりました。

 AIの全体像をお見せするとともに、非常にテクニカルな部分やAIルールの策定動向などもカバーしたことで、AIのビジネス活用に関わるすべての事項をカバーすることができました。

 当初の想定より、かなりボリュームのあるものになりましたが、AI活用にきっとお役に立てる本に仕上がったと自負しております。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 AIとAIを活用するビジネスについて、正しい知識が詰まった本になっています。

 専門的すぎることもなく、読み進めることができました。

 AIのことを知って欲しいとの思いがビシバシ伝わります。AIに対して偏見などを持たないためにも、読んでみるとよいかもしれません。

 AIによって仕事が減るぞ、と一部本当のことを言われて脅されますが、AIの進歩によって逆に人手が必要になる仕事も絶対に存在します。

 何百とあるレントゲン写真を診断しなければならない状況があったら、AIに異常な部分を検出してもらったほうがミスもないし、医者にストレスがかからないのです。

 便利になっていくものは使い、人手が必要になっていくところで働けばいいじゃないかと、本書で思わせていただきました。

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