※毎朝、読書をしています。その読んだ本の一部を紹介するブログです。
はじめに
精神科医療には偏見が多く、「うつ病は甘えだ」という人も珍しくありません。
うつ病は人口の1割がかかると言われており、実は身近な病気なのです。
今回、裏事情を包み隠さず、書き記しました。多くの方に知ってほしい精神科医療の実情について、正直に話そうと思います。
目次
書籍情報
タイトル
精神科医の本音
著者
益田裕介
早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医、指導医。
早稲田メンタルクリニックを開業し、一般向けに、精神科診療について解説するYouTubeチャンネルなどを運営しています。
出版
SB新書
精神科の診断は複雑
- 1つの疾患ではなく、合併症もありえる
- 診断が途中で変わることもある
- 同じ症状でも、さまざまな病気や原因が考えられる
- 見分けが困難な患者さんがいる
- 患者さんが演技をする
- 患者さんから切り出しにくい、医者が疑わずに確認しない
- 精神疾患は、年単位の経過を追う必要があるが、診察時間が短い
上記に箇条書きで記した事情があるので、なかなか診断が難しいという現状があります。
患者さんにお勧めするのは、目の前の問題解決に集中するということです。
精神疾患を発症した背景には、ストレスのもとになったさまざまな問題や原因があることが多いのです。
もちろん、時間の経過や薬物治療の影響で、事態が改善することもあります。むしろ、こちらの方が多いのではないでしょうか。
診断を気にしすぎるよりも目の前の事に集中し、精神科医らと対話していくのがよいと思います。
なぜ診療に時間をかけないのか?
診療報酬制度の問題があります。5分以上30分未満で330点、30分以上で400点、60分以上で540点と定められています。5分と30分では700円しか違わないのです。
病院も経営していかねばならないので、再診は5分+αでいこうと考えるのが自然な流れになります。
一番の大きな理由は、精神科医の数と患者数の割合です。精神科医の人数が圧倒的に足りていないのです。
精神の患者は日本では400万人以上と言われています。それに対して万、精神科医の人数は1万5000人程度です。
抗うつ薬は何の薬か
よく使われるSSRIについて説明します。
SSRIはセロトニンの「再取り込み」を阻害する薬です。安心や不安に関係する科学物質になります。
セロトニンはそのまま飲んでも、直接脳へ運ばれません。なので、使われなかったセロトニンを回収する働きを薬で阻害することにより、セロトニンがその場に溜まるように仕向けます。
細胞間のセロトニンが増えると、徐々にセロトニンに関係する神経細胞が活性化し、神経細胞が時間をかけて成長します。
セロトニンが増えることで、吐き気や消化器症状の副作用がでることがあります。そのため、セロトニンはゆっくりと増やしていく必要もあるのです。
SSRIを処方された際「多少吐き気が出ても我慢してください」と、説明を受けると思います。それは、「効果が出ないし吐き気がする」と自己判断で患者が服薬を辞めてしまうのを防止するためです。
近いクリニックへ行こう
「気分が落ち込んですぐれない」「理由もなく涙がでてしまう」といった症状がでて、精神科の受信を始めて考えたとき、どりあえず近くの精神科クリニックに行くことがイチオシです。
理由は通いやすいことにあります。精神科医療の場合は長期間にわたることもあるので、近くでないと通院が大変です。
気をつけなければならないのは、摂食障害などの特殊な症状があるときは、その症状を専門に観ている病院に行った方がよいことです。
体の病気と合併している場合は、総合病院の方が良いかもしれません。うつ病と糖尿病を併発しているのであれば、一度に見てもらう事が可能です。
入院の可能性が高い場合は、精神科病院がよいでしょう。単科の精神科病院であれば、すぐに入院が可能です。フットワーク軽く対応してくれます。
感想
サイト管理人
これが精神病だ。と確言されていないことが、信用できます。
なんにせよ、生活に支障がでているのなら治さなければならない病気です。
精神病は今や国民の1割が患っているのです。多少、高齢者や還暦近い人の比率が多いとしても、身近なものだと言える数字でしょう。
世の中には、ネガティブキャンペーンが至る所にあります。いつ、不運が重なって、気分が落ち込んでしまうかわかりません。
そのときに、どんな行動をしたらよいかヒントが書かれています。是非、参考にして下さい。
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