武器としての漫画思考/著者:保手濱彰人

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※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

書籍情報

タイトル

武器としての漫画思考

発刊 2023年12月21日

ISBN 978-4-569-85559-2

総ページ数 295p

著者

保手濱彰人

教科書・参考書をほぼ読まず、漫画を読むだけで東京大学理科1類に現役合格。在学中に経済産業省後援のビジネスコントストで優勝して起業。3億円の借金を抱えるがマンガから学んだ組織論を経営に転化したことで、成功を収めた。

出版

PHP研究所

もくじ

  • はじめに なぜビジネスパーソンが漫画を読むべきなのか…etc
  • 第1章 漫画は世界最強の情報伝達媒体である_日本の漫画がなぜ評価されるのか
    • 情報密度とは何か
    • 同じ情報量を、60秒かけて理解するか、1秒で読み込めるか…etc
  • 第2章 漫画を通じてビジネス・経営の本質を理解する
    • 戦略とメタ認知_『ヒストリエ』と『孫子』
    • 遠攻近交ビジネス_孫子の兵法の深淵を覗く、華麗なる実践図書『キングダム』
    • シン・イノベーション理論_組み合わせて、ズラす。『東リベ』から学ぶイノベーション
    • 絶望的状況_「一巻の終わりは本当の始まり」『カイジ』の逆境乗り越え術
    • 認識のレンズ_なぜ世の中から戦争がなくならないのか?
  • 第3章 人を動かす「主人公たちのリーダーシップ」_相手の世代に応じてキャラを使い分けろ
    • 等身大と自然体_『鬼滅の刃』に学ぶZ世代の若者との接し方
    • インテグラル理論_『ドラゴンボール』に見る意識の変遷
    • レッド段階_『北斗の拳』に見る、暴力と支配による縦社会の世界観
    • ブルー階段_ルールと常識、行儀を守る『島耕作』の世界観
    • オレンジ段階_自由と差別。個人の権利を重視する『ONE PIECE』のルフィ
  • 第4章 悪用厳禁! 人を惹きつけ、お金を呼び込む「心理テクニック」成功する人は漫画をこう読む
    • 信頼学_『正直不動産』で学ぶ複利的な生き方
    • SCARFモデル_『拳闘暗黒伝セスタス』でわかる、王も民も、年配者も若輩者も使える「自分の高め方」
    • 個人主義_『ペリリュー_楽園のゲルニカ』のデフォルメ表現から日本式システムの良し悪しを学べ
    • 原体験_『【推しの子】』人のシャドー(影)を生む心的外傷とは
  • 第5章 人間の素晴らしさを漫画から
    • 自己変容と成長_『アオアシ』で「新たな視点」を手にして「成熟した個」になる
    • 自己決定能力_成人発達理論を見事に体現した『チ。』
    • やり抜く_『かくかくしかじか』が教える「続けること」がもたらす未来
    • 日本のアニメが広まれば、戦争がなくなる_より善く生きるための教科書『ここは今から倫理です。』
  • おわりに ただひたすら漫画への感謝をこめて

はじめに

 漫画を読めばビジネスがわかる。

 漫画を読めば仕事が面白くなる。

『カイジ』絶望した者だけが手に入れる

 自己否定することで新たな視点が手に入り成長すると、「成人発達理論」が書かれたビジネス書には解説されています。

 あらゆる場面でのカイジの逆転劇は、そのプロセスをありありと描いたものではないでしょうか。

 一巻の終わりは、本当の始まりなのです。

 どうしようもない絶望に襲われたときに、チャンスと考えられるかどうか。重要なのは、諦めないことだと思います。

『鬼滅の刃』に学ぶZ世代

 鬼滅の刃は、10代~20代のモチベーションの源泉を知るには良い教材です。

 主人公の竈門炭治郎は、特殊な才能があったわけでもなく、強くなりたいと思っていたわけでもない、鬼となった妹を人間に戻してあげたいという、優しい長男「お兄ちゃん」です。

 海賊王や忍の里のトップを目指していたわけでもなく、強い能力が眠っている反面でハンデを背負っているわけでもありません。

 フツーの子供が巻き込まれて、人々のために自分を鼓舞して困難を乗り越えていく、そんな物語が心を打ったのでしょう。

戦場の「リアル」が教える矛盾

 太平洋戦争時の南洋パラオ・ペリリュー島での日米の激戦を描いた『ペリリュー_楽園のゲルニカ_』を見ていきましょう。

 三頭身にデフォルメされた絵によって心理的ハードルを下げて、過酷な内容を表現している漫画です。

 爆撃を逃れて「助かって良かったね!」と主人公が言えば、隣にいたはずの友人は頭を打って死んでいます。防空壕にこもっていても外から火炎放射で焼かれ、水を汲みにいっても銃弾の雨が降り注ぎます。

 摩耗していくだけの長期持久戦の犠牲になっていった日本兵の姿が、ありありと描かれているのです。

『かくかくしかじか』やり抜く力

 『海月姫』や『東京タラレバ娘』などでも有名な東村アキコ先生がかく、『かくかくしかじか』という作品があります。

 ビジネスに限らず、スポーツ・芸術などの分野において、中長期的に成功していくには、知識や頭の良さやセンスといったものよりも、「やり抜く力」のほうが重要であると、近年では証明されています。

 つらくても1年以上続けた経験があれば、大人になっても物事から逃げずに立ち向かい、苦しさも含めて楽しむことができる可能性が高いようです。

 作中では、預かった生徒をどれだけ美大に入らせるかという葛藤が描かれています。そこに甘えがなく、どれだけ筆を動かしたかが力になる様子が描かれているのです。

 東村アキコ先生は、美大に合格する方法や漫画家になる方法を良く聞かれるそうです。その質問には、「どれだけ手を動かせるかが全て」と答えています。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 漫画だとイメージするよりも描かれているので、なかなか頭を使っている感覚は皆無でした。眠れないけれど、寝れないといった時間の暇つぶしには丁度いい程度のものでしかありません。

 ただ、漫画の良さを人に説明したりだとか、不特定多数の友人以外にオススメするために漫画を読むなど方法で、無理やり頭を働かせて読む漫画は、教科書になるかもしれません。

 著者のように、考えながら漫画を読める人も少ないと思います。漫画だけを読んで、ただ感動して、頭が良くなるということではないです。漫画を自己啓発書のように活用して学ぶこともできますという本です。

 解釈の転換に恐ろしく時間のかかる方法なので、ビジネス書をそのまま読んでいった方が情報量や時短や経費がかからなくて済みます。どうしても活字が読みたくないというのであれば、本書のような方法を試してみてはいかがでしょうか。

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