メンタル脳/著者:アンデシュ・ハンセン、マッツ・ヴェンブラード

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※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

書籍情報

タイトル

メンタル脳

発刊 2024年1月20日

ISBN 978-4-10-611024-5

総ページ数 206p

著者

アンデシュ・ハンセン

精神科医。
『スマホ脳』などのベストセラー多数。

出版

新潮社

もくじ

  • はじめに―人は「いつも幸せ」でいられるだろうか
  • 第1章 なぜ私たちは生きているのか
    • みんな「私」につながっている
    • 生きのびられる人とは?
    • 飢えて死ぬか、チャレンジして死ぬか
    • 半数が若くして死ぬ世界/脳は命が最優先
    • 【コラム】「強い」のと「適応できる」のとどちらが生きのびるのか?
    • 【この章のポイント】
  • 第2章 なぜ感情があるのか
    • 脳が感情をつくる
    • [コラム]感情はどこにある?
    • 自分の行動を決めているもの
    • 「直感で選ぶ」わけ
    • 【コラム】感情は感染する
    • 繊細さん(HSP)
    • 集中力には限界がある
    • 【この章のポイント】
  • 第3章 なぜ不安を感じるのか
    • 幸せな時間は過ぎてしまうもの
    • 脳は幸せなんてどうでもいい
    • 【コラム】幸せでなければ不幸?
    • ストレスとは何か
    • 不安とストレスの違い
    • 見えている世界には「時差」がある
    • 脳内の火災報知器
    • パニック発作が起きる理由
    • パニック発作が起きたら
    • 自分はおかしいのだろうか
    • 【コラム】不安に対処するためのテクニック
    • 不安になっている人がいたら
    • 不安を理解すれば
    • 【この章のポイント】
  • 第4章 なぜ記憶に苦しめられるのか
    • メンタルの波
    • 「記憶」も脳の道具
    • 同調圧力が記憶を変える
    • 見えないゴリラ
    • なぜ覚えていないのか
    • 【コラム】脳の「記憶センター」と「警報センター」
    • PTSDとの向き合い方
    • 記憶はユーチューブではない
    • つらい記憶にフタをするのはNG
    • 脳を信じてはいけない
    • 【この章のポイント】
  • 第5章 なぜ引きこもりたくなるのか
    • 「強い脳」とはどんな脳か
    • なぜつわりがあるのか
    • 【コラム】免疫系以外の防御システム
    • 引きこもりたくなるわけ
    • 恐怖症の原因
    • 悩む時間は脳がくれた「選択の時間」
    • 【コラム】戦争、コロナ禍、気候変動
    • 「うつ」の反対語は?
    • 助けを求めよう
    • 【この章のポイント】
  • 第6章 なぜ運動でメンタルを強化できるのか
    • 脳も身体の一部/ストレスにつける薬
    • 「うつ」のプロセス
    • 脳は「作り話」をする
    • 【コラム】薬とセラピー
    • 人は歩いて進化した
    • 成績を上げた実験
    • どんな運動でもいい?
    • うつへの防御
    • 運動をしない理由はある?
    • 【この章のポイント】
  • 第7章 なぜ孤独とSNSがメンタルを下げるのか
    • なぜ人と一緒にいると幸せなのか
    • 触れることの重要性
    • 一緒に笑うことの意味
    • 孤独の怖さ
    • 孤独と1人の違い
    • 同調圧力から逃れるには
    • 【コラム】「孤独度ポイント」の減らし方
    • 比較がメンタルを下げる
    • なぜスマホはメンタルを下げる?
    • セロトニン・レベルの影響
    • 【この章のポイント】
  • 第8章 なぜ「遺伝子がすべて」ではないのか
    • 遺伝か? 環境か?
    • ゲノム解読でわかったこと
    • 自分の意志を保つには
    • 悪い未来の作り方
    • 知識は解毒剤になる
    • 科学的に考えれば
    • 【コラム】うつや不安に飲み込まれないために
    • 【この章のポイント】
  • 第9章 なぜ「幸せ」を追い求めてはいけないのか
    • “いつまでも幸せに暮らしましたとさ”?
    • 現代人は幸せか
    • 狩猟採集民の幸福度
    • 【コラム】幸せを感じられないのはおかしい?
    • 脳の予測と現実の差
    • 幸せのレシピ
    • 【この章のポイント】
  • おわりに―人間はこんな風にできている

はじめに

 脳には「あなたを生かしておく」という任務があります。

 1日中楽しく笑っていられるとか、サッカーのワールドカップで優勝するとか、ノーベル化学賞を受賞するとかではありません。

 生き延びる手段として感情が重要なのです。休憩した方が良いと判断すると、「疲れた」と感じます。エネルギーが足りないと「お腹が空いた」と思うでしょう。失敗しそうなときに「恥ずかしい」と感じるような感情もあります。脳が「これは危険な状況だ」と判断すると、ストレスや恐怖を感じるのです。

 自分のメンタルを理解できれば、少なくとも、今までよりは自分の感情が怖くなくなります。

脳は命が最優先

 私たちの身体や脳は生きのびて子孫を残すために進化したのです。

 そのため脳はあらゆる危険を遠ざけようとします。そのために「感情」を使うのです。しかし、使うのは恐怖や不安となっています。

 崖に近づいたら「怖いな」と思うのが正解なのです。生きのびるために正しい選択をさせようとしています。

 前もって生きのびられるようなことをすると、気持ちの良い感情がわきます。群れに属して、友人と会えば嬉しくなったりします。

脳内の火災報知器

 扁桃体にはいくつも役割がありますが、その1つが「脳の警報センター」です。ちょっとした危険にも大々的に警報を鳴らします。

 念のために警報をならすこともあり、肝心な時に鳴らし損なうよりは鳴らし過ぎた方が良いという仕組みになっているのです。

なぜスマホはメンタルを下げる?

 4~5時間SNSをやっている若者は「自分に不満を持っている」ことが色んな調査で示されています。

 スマホを使う世代は、80代比べて、心配、腹痛、不眠といった長期的なストレス症状を訴える数が倍以上です。

 1日に何時間も他人の完璧な生活と自分を比べてしまうことで、脳は「自分はヒエラルキーの1番下にいる。グループから追い出されるかも!」と勘違いしてしまいます。

 ストレスや自分に自信が持てない若者は、SNSを見る時間を減らすと、心が元気になる可能性があるのです。

現代人は幸せか

 クリスマスプレゼント10個もらうのと1個もらうのとではどちらが幸せでしょうか。100年前にたった1つだけクリスマスプレゼントをもらった子供よりも、10個もらったあなたの方が幸せだと言えるでしょうか。

 幸せを測るのは難しいものです。祖父母も毎週私たちと同じくらい笑っていたかもしれませんが、生活水準はまるで違います。

 それでも比較するなら、幸せはお金や物の中には存在しないのかもしれません。

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