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目次
書籍情報
マネーの世界史
我々を翻弄し続ける「お金」エンタテイメント

ジェイコブ・ゴールドスタイン
ジャーナリスト・作家。
NPR(米国公共ラジオ放送)の「Planet Money」の共同ホストを10年以上務めた。
KADOKAWA
- はじめに―マネーはフィクション
 - I マネーの発明
- 第1章 マネーの起源
- わたしはあなたに羊を六頭借りています
 - マネーはすべてを変える
 
 - 第2章 紙幣を発明したとき、経済革命が起きたが、その後、何もかも忘れることにした
- 何物にも裏付けられていないマネー
 
 
 - 第1章 マネーの起源
 - Ⅱ 人殺し、少年王、そして資本主義の発明
- 第3章 いかにして金細工職人が偶然、銀行を再発明したか (そして英国を大混乱に陥れたか)
- ジョン・ローの最初の行動
 
 - 第4章 確率を使って金持ちになる方法
- 野に放たれた確率
 
 - 第5章 タイム・トラベルとしての金融 株式市場を発明する
- 空売りの物語
 
 - 第6章 ジョン・ロー、マネーを発行する
- みんながマネーだと信じれば、それはマネーだ
 
 - 第7章 百万長者の発明
- 「話題は百万のことばかり」
 - リアル・エコノミー (実体経済) 対ミシシッピ・バブル
 
 
 - 第3章 いかにして金細工職人が偶然、銀行を再発明したか (そして英国を大混乱に陥れたか)
 - Ⅲさらにマネーを
- 第8章 誰もがもっとマネーを手に入れられる 可能性がある
- 電球のようにパッとひらめく瞬間
 
 - 第9章 だが実際のところ、誰もがもっとマネーを 手に入れることなんてできるのか?
- ラッダイトたちへの共感
 
 
 - 第8章 誰もがもっとマネーを手に入れられる 可能性がある
 - Ⅳ 現代のマネー
- 第10章 金本位制―ある愛の物語
- 金に対する反論
 - 貨幣錯覚(マネー・イリュージョン)
 
 - 第11章 そいつを中央銀行などと呼ぶな
- 銀行を憎んだ大統領
 - 八三七〇種類の紙幣がある国
 - パニック発作(恐慌)
 - 上院議員と銀行家集団が密かに狩猟クラブに出かけて中央銀行設立の構想を練る
 
 - 第12章 マネーは死んだ。 マネーよ、永遠なれ
- どうしてマネー不足そのものが世界大恐慌を引き起こしたのか
 - 金の手錠
 - 「西欧文明の終わり」
 
 
 - 第10章 金本位制―ある愛の物語
 - Ⅴ 二一世紀のマネー
- 第13章 いかにして部屋の中のふたりの男が 新しいタイプのマネーを発明したか
- ふたりの男
 - 大手銀行の参入
 - 投資ブーム
 - シャドー・バンキング
 - ブルース・ベント、元本割れに直面する
 - シャドー・マネーはリアル・マネー
 - マネーと次の危機
 
 - 第14章 ユーロのおおざっぱな歴史 (そして、どうしてドルのほうがうまくいくのか)
- 人々が大胆な実験と認めたがらなかった実験は大胆な実験だった
 - ユーロは奇跡だ!
 - ユーロは罠だ!
 - これはおれのマネーだ。もっとほしけりゃ自分で刷るさ
 - やれることは何でもやる
 
 - 第15章 デジタル・キャッシュのラディカルな夢
- デジタル・キャッシュが最先端だったとき
 - 万国のテクノ・リバタリアンたちよ、団結せよ!
 - デジタルで匿名のキャッシュを発明するのはほんとうに難しい
 - ビットコイン!
 - 1ビットコインの価値は?
 - ビットコイン、ダークになる
 - 無政府資本主義だが、無政府状態ではない
 - ビットコインの価格
 
 - 第16章 SBF
- おわりに――マネーの未来
 - 現金のない世界
 - 銀行のない世界
 - 政府がマネーを発行して、仕事がほしい人なら誰にでもマネーを与える世界
 
 
 - 第13章 いかにして部屋の中のふたりの男が 新しいタイプのマネーを発明したか
 
書籍紹介
金融と経済の歴史を非常にエンゲージングな形で描いた一冊です。この本は、金銭がどのように人類の歴史を形成してきたか、またそれが社会にどのような影響を与えてきたかを探求します。
物語
物語性豊かな筆致で、古代の物々交換から現代のデジタル通貨に至るまでの長い旅を読者に提供します。彼は、各時代における経済システムの変遷を追いながら、歴史的な出来事やそれらが現代にどのように影響を及ぼしているかを解説します。例えば、古代ローマの銀貨がどうやって経済力の象徴となったか、また14世紀のヴェネツィアの銀行が現代の銀行業に与えた影響など、具体的なエピソードを通じてマネーの進化を説明します。
一般人でも理解できる
ゴールドスタインは複雑な金融概念を一般読者が理解できる言葉で表現し、経済学の専門家でなくても楽しめるように書かれています。さらに、歴史的事件が今日の経済活動にどのように結びついているかを明らかにすることで、読者はマネーと社会の関係を新たな視点から見つめ直すことができます。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
現金のない世界

現金は日常生活ではますます必要性が低下しています。現金は犯罪を容易にするので、政府も犯罪と戦うためには現物の現金が流通しない方がよいと考えるのではないでしょうか。
今、スウェーデンでは紙幣や硬貨がなくなりつつあります。2019年に現金の取り扱いを義務ずける法律が可決され、チャージ可能な決済用カードを通じて利用できるデジタル通貨を主流したいという考えです。
本当に現金のみにしようとするなら、監視経済を今以上にする必要や、デビットカードの提供が必須となるでしょう。それでもそのマネーは銀行口座にある数字です。それが、今の通貨であり、すでに過去数十年にわたってそれが現実となっています。
中央銀行や商業銀行やシャドー・バンクにお金があるのは今のまま変わらないかもしれません。そこから大きく変化するときは、ぼくらが知っている形の銀行が無くなることで生まれるでしょう。長い間、多くの学者などが支持している変化でもあります。