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目次
書籍情報
外国人雇用のトリセツ

井上直明
2020年協同組合に改組。日本で働きたい外国人人材と、日本の中小企業の橋渡しを続けている。
ぱる出版
- はじめに
- 第1章 人手不足倒産を救う 外国人雇用
- 1 なぜ日本は外国人労働者から好かれるのか
- 2 人手不足業界は建築・農業・介護
- 3 都市部でも地方でも人手不足は深刻な問題
- 4 都市部のコンビニ・居酒屋は8割が外国人労働者
- 5 2050年、700以上の自治体が消滅する可能性がある
- 6 倒産企業の半数は黒字倒産だった
- 7 「日本人」にこだわるデメリット
- 第2章 外国人を雇う10のメリット
- 1 地方のブルーカラー会社には外国人がぴったり
- 2 すぐ辞める日本人より、辞めない外国人
- 3 外国人同士のネットワークで採用に困らない
- 4 日本語をイチから教える必要はない
- 5 外国人のほとんどは若くてフレッシュで活力がある
- 6 監理団体が窓口となってサポートするので安心
- 7 求人広告費がかからないので採用コストが安い
- 8 外国人は残業大歓迎
- 9 社内のコミュニケーションが活発化する
- 10 新しいサービス創造の可能性が生まれる
- 第3章 どうしたら中小企業が外国人を雇えるか?
- 1 外国人技能実習生と特定技能外国人の違いとは
- 2 就労までの流れを把握しておく
- 3 重要な相談相手である監理団体の選び方
- 4 面接は直接海外まで行くのがおすすめ
- 5 法令遵守が何よりも重要な理由
- 第4章 外国人が働きやすい 環境づくりとは
- 1 張り紙やメッセージボードを設置する
- 2 寮は4.5平方メートルに1人
- 3 家電など生活用品は最初から揃えておく
- 4 食事は外国人が自分たちで作る
- 5 外国人にも保険加入の義務がある
- 6 給料は相場以上に設定する
- 7 家賃・水道光熱費・Wi-Fi代・生活消耗品以外は徴収しない
- 8 積極的にコミュニケーションをとる
- 9 曖昧な指示はしない
- 10 外国人担当者を決めておく
- 第5章 長く働いてもらうための マネジメント
- 1 イメージされやすい 「奴隷制度」は過去のもの
- 2 社長だけでなく従業員全員でフォロー体制を作る
- 3 絶対に外国人を人前で叱ってはいけない
- 4 「雨が降ったら休む外国人」 には心のケアを
- 5 困りごとは何でも支援団体に相談する
- 6 給料や待遇は明文化しておく
- 7 外国人が失踪したときの対処法
- 8 同じ国の先輩を指導者にする
- 第6章 優秀な外国人を 獲得するための採用術
- 1 外国人の「できます」 を鵜呑みにしない
- 2 面接時に体力や器用さを確認する
- 3 優秀な外国人を見つけるためのIQテスト
- 4 本当の日本語力を見抜くポイントとは
- 5 アニメが好きだと日本語の上達が早い
- 6 仕事内容を正確に伝えるのがトラブル回避のポイント
- 7 問題が起きたら採用者の家族と解決する
- 8 「お金目的」 の志望者を選ぶべき理由
- 第7章 国別・外国人の国民性とお国事情
- 1 インドネシア人は温厚で協力的
- 2 イスラム教徒のお祈りはまとめて夜にしてもらう
- 3 ベトナム人は勤勉・真面目で日本人に近い
- 4 モンゴル人は体力があり日本語も覚えやすい
- 5 インド人はIT関係に強くプライドが高い
- 6 ネパール人は粘り強く仕事をする
- 7 ミャンマー人は民度が高い
- 第8章 こんなときどうする? トラブル事例解決集
- 1 不法就労は雇用主も処罰される
- 2 女性が妊娠した場合の対応は本人の意思が第一
- 3 遅刻・無断欠勤が続く場合は支援団体に相談を
- 4 お金のトラブル・盗難・借金にはタッチしない
- 5 寮は定期的に点検してマリファナを栽培させない
- 6 モデルガン遊びが家宅捜索に発展することも
- 7 女性同士のトラブルは自分たちで解決させる
- 8 死亡事故を起こした会社は外国人を採用できない
- 9 日頃の挨拶で地元住民とのトラブルを回避する
- 第9章 優良支援団体を見極める 7つのチェックポイント
- 1 通訳スタッフを自前で雇用しているか
- 2 問題が起きたらすぐ対応できるか
- 3 ブログやSNSで情報発信をしているか
- 4 外国人を雇うメリット・デメリットを説明できるか
- 5 外国人への生活指導にも対応しているか
- 6 法制度について丁寧な説明があるか
- 7 コストが明朗会計になっているか
- おわりに
書籍紹介
この本は、外国人材を雇用する際の実践的なガイドブックとして、多くの企業や人事担当者にとって心強い味方となる内容が詰まっています。
日本では労働人口の減少が進む中、外国人材の活用がますます注目されていますが、言葉や文化の違い、法的手続きの複雑さなど、初めて取り組む企業にとってはハードルが高いのも事実です。そんなときにこの本が手元にあると、具体的なステップや注意点が明確になり、不安を解消しながら進められるでしょう。
内容としては、採用前の準備から実際の雇用、そして職場での定着まで、一連の流れを丁寧に解説しています。特に、ビザの手続きや労働法に関するポイントが詳しく書かれているので、法律面でのミスを防ぎたい方には非常に役立ちます。また、外国人社員が働きやすい環境を作るための工夫やコミュニケーションのコツも紹介されており、実践的なアドバイスが豊富です。単なる理論だけでなく、現場で使える知恵が詰まっているのが特徴です。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
優秀な外国人を見つけるためのIQテスト

技能実習生として応募してくる人や特定技能(1号)の多くは、高卒者です。仕事や作業に関する能力に大きな差はありません。さらに、求人票の内容と応募者の履歴書を見比べたうえで選ばれた人たちとなるので、個々の差は多くないでしょう。
レベルの低い人しか集まらないといった場合は、求人票の内容がおかしいと思ってください。外国人は特に給料が高い求人に対して優秀な人が集まる傾向があります。
全体的な傾向としては、給料という指標がハッキリと出てしまっているわけですが、それに付け加えて「伸びしろ」を測っておきたいと思うはずです。そこで、参考になるのが、応募者個人の基礎能力を測る試験結果となっています。「IQテスト」と呼ばれているものです。「地頭」の良さを測ります。
IQの高い人は仕事を覚えるのも、日本語の上達も、生活の順応も早いです。頭のよさがすべてではありませんが、誰を選ぶか迷ったときには、重要な判断材料になるでしょう。