定年前後のお金の正解/著者:板倉京

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書籍情報

タイトル

知らないと大損する!

定年前後のお金の正解 改訂版

会社も役所も教えてくれない手取りを増やす50のコツ

発刊 2023年8月1日

ISBN 978-4-478-11868-9

総ページ数 303p

著者

板倉京

マネージャーナリスト・税理士
保険会社勤務後、専業主婦になるも、芸利子視角を取得。大手会計事務所、財産コンサルティング会社勤務などを経て、2005年に税理士事務所を開業。女性税理士の組織、株式会社ウーマン・タックス代表。
相続や資産運用に詳しい税理士として、シニアのクライアントを多く抱え、年間100人以上の相談を受けている。

出版

ダイヤモンド社

もくじ

  • はじめに ―定年前後の決断が「老後のお金」に直結する!
  • 第1章 「退職金」手取りを最大化!
    • 退職金は、定年間際からでも「手取り」を増やせる
    • 「割増退職金で早期退職をしていいか?」は、こう考える!
    • 退職日が1日違うだけで、退職金の手取りが約20万円も違う⁉
    • 退職金のもらい方「一時金」か「年金型」か、どっちがおトク?
    • 退職金と確定拠出型年金を同時にもらうと30万円の損⁉
    • 退職翌年の「確定申告」で数十万円以上の税金が戻る?
    • ノーリスクで金利1000倍も! 「退職金専門定期」がおすすめ
    • 退職金を減らす可能性が高い「やってはいけない投資」
    • 2024年から「新NISA」は永遠に非課税投資ができる?やらなきゃソンソン!
    • ミヤコ先生教えてください!いまさら聞けないお金のはなし 「所得」と「控除」
  • 第2章 「年金」で絶対損しない!
    • 年金は「申請しないともらえない」
    • 50年代前半の「ねんきん定期便」の年金見込み額はあてにならない⁉
    • 「年金は何歳からもらうのがトクなのか?」の考え方
    • 「繰り上げ」がおすすめなのはこんな人!
    • 妻の年金”フル受給”で年間約40万円もプラスになる
    • iDeCoは節税効果と運用益のダブルでおトク!
  • 第3章 働き損にならない「働き方」
    • 60歳以降は「給与が高い=手取りも高い」ではない
    • 定年退職で失業手当をもらえる場合、もらえない場合
    • 「公共職業訓練」を受けるとさらに100万円近くもらえる⁉
    • 60歳以降は、働きすぎると「手取り」が減ることが!
    • 65歳の誕生日の前々日に辞めるのが最もトクする!
    • 給料の一部を退職金に回し、手取りを増やす裏ワザ
    • いくら稼いでも、年金をカットされない方法がある
  • 第4章 「独立」するなら徹底節税!
    • 定年後の企業を成功させるコツ
    • 「個人事業主」はたとえ儲からなくてもメリットが大きいこれだけの理由
    • 個人事業主なら「青色申告」にするだけで最大36万円の節税!
    • 事業をするなら、定年前から経費の領収書は絶対に取っておく!
    • 儲からないうちは会社員妻の「扶養」に入るのがベスト!
    • 会社を作るなら年収1000万円を超えた年の2年後がいい?
    • 「小規模企業共済」に入れば、年間25万円程度の節税になる
    • 知っている人だけがトクをする!補助金・助成金・給付金を使い倒そう
    • ミヤコ先生教えてください!いまさら聞けないお金のはなし 社会保険料と扶養
  • 第5章 「住まい」のお金を最小化
    • 「どこに住むか」は老後の支出を決める最大の要素
    • 住宅ローンは、退職金で「一括返済」すべきか、すべきでないか?
    • リフォームか、住み替えか?損得を正しく判断する方法
    • 探せば見つかる!100万円単位で住宅補助費用が出る自治体
    • 自宅は住まなくなって3年以内に売ると、最大600万円のトク
    • リバースモーゲージは、そんなに”おいしい”話ではない
    • 「終の棲家」は要支援・要介護になってから考えるのでは遅い
  • 第6章 「病気」と「介護」に万全の備えを
    • 「寿命」は長いが「健康寿命」は、意外に短い!
    • 退職1年目は「健保」の「任意継続」2年目は「国保」切り替えが有利?
    • 「高額療養費制度」は、使い方のコツを知らないと大きく損をする!
    • 「高額療養費制度」の穴をカバー!入っておくべき医療保険
    • 「医療費控除」の”グレーゾーン”で賢く税金を取り戻す!
    • 400万円超えのガン先進治療で約60万円もトクをする方法
    • 家族の「世帯分離」で、介護保険サービスの自己負担額が年150万円も違う⁉
    • 医療費と介護費、両方かさむ人は、合算制度を必ず申請
    • わかりにくい「保険の見直し」。チェックポイントはここだけでOK!
    • ミヤコ先生教えてください!いまさら聞けないお金のはなし 確定申告ってどうするの?
  • 第7章 「遺産相続」は最大の落とし穴
    • 親からの遺産は、退職金と並ぶ老後の二大収入
    • もめる相続は一番の損!対策は、親が元気なうちから
    • 「生前贈与」の非課税枠を使うだけで、毎年最大約60万円も節税!
    • 2024年大改正!「暦年贈与」と「相続時精算課税」どっちがおトク?
    • 株が暴落したら、「生前贈与」のチャンス到来!
    • 妻の「へそくり」には、意外な相続税の落とし穴が!
    • 遺産を生命保険でもらうと数百万円のトク!
    • 親と同居すると、数百万~数千万円もの税金圧縮効果!
    • 古い親の家は、令和9年までに売らないと600万円の損⁉
    • 「家族信託」で、親が元気なうちから財産を守る!
    • 逆に損をするかも?やってはいけない相続対策
  • 定年前後のお金のカレンダー
  • おわりに ―自分の身は自分で守る

はじめに

 サラリーマン・仕事人として優秀な人でも「お金のことはよく知らない」人はとても多い印象があります。サラリーマンであれば、税金や社会保険などの手続きは会社がやってくれるのです。忙しい人ほど、自分が税金や社会保険料をいくら支払っているのかさえ知らないまま過ごしています。

 定年世代をとりまく年金や税金の制度は大きく変わっています。相続税の「生前贈与」のルールも大きく変更されているのです。

 老後の「働き方」や「お金」について後悔のない選択をされるのに役立つよう、心より祈っています。

退職後、やってはいけない投資

利回りが3%以下の不動産投資NG

 2000万円で買った不動産が、年間60万円の家賃を稼げば「表面利回り」は3%です。実際は、固定資産税や尺入利息、管理費や修繕費などで、実質利回りは低くなります。

 不動産投資をやってもいいと言われる「表面利回り」の目安は6%以上ともいわれています。

手数料の他界ファンドラップ・投資信託

 金融機関が力をいれてすすめる商品は「手数料が高い」です。営業マンの言いなりになって高い手数料のものを買うのはやめましょう。

毎月分配型の投資信託は危険

 毎月分配型の商品は、約束した配当を出すために運用で賄えなかった分は、元本を削って払い出します。運用がうまくいかないときは、元本がどんどん減っていく可能性があることを理解しましょう。

 投資の基本は複利です。100万円で1万円の運用益がつくなら、次はその101万円を運用するといった繰り返しで運用益を増やしていく考え方をしましょう。

理解できない保険や投資商品

 勧められた金融商品の正体がわからなければ「リスクは何ですか」と正直に聞いてしまいましょう。理解できなければ購入しなければいい話です。

社保を受け取り、個人事業で稼ぐ

 一番お得なのは、社保に加入している会社に勤めながら、自営業をすることです。

 年金が減らされない程度の低い給料に抑えてもらい、副業で個人事業主としてしっかり稼ぐことができれば、年金も減らされることがない上、社会保険料も低く抑えられます。

 完全に自衛のみだと国民健康保険に加入することになりますが、自営業でバリバリ稼ぐと、国民健康保険料も高くなってしまいます。会社で社会保険料を払っていれば、国民健康保険に加入する必要がありませんし、給与が少なければ負担する社会保険料が少なくてすみます。

世帯分離を検討する

 介護を受ける人が78万円の所得の人の場合、単身世帯であれば、月の負担限度額は、1万5000円です。しかし、一般的な所得のある人と同世帯にしていた場合は、負担上限額が4万4400円になりますので、年間35万2800えんの差が出ます。また、高所得者の負担上限額は引き上げ傾向にあります。親の所得は低いのに、同居している家族に所得があるばかりに自己負担がこんなに違うなんてと思うことでしょう。

 検討したいのは「世帯分離」です。同じ住所で暮らす家族が世帯を分けて住民票を登録します。親世帯だけで所得の判定をすることで、介護保険サービス費の自己負担額や高額療養費の自己負担額を減らせる可能性があるのです。

 ちなみに、「世帯分離」をして、介護費用等を減らせるメリットがあるのは、介護を受ける人の収入が少ない場合です。

「家族信託」を結ぶ

 認知症や脳梗塞などで本人の判断能力が低下すると資産が凍結されてしまい、介護などに使える財産をもっているのに引き出すことができず、有効に使えていない高齢者はたくさんいます。

 「家族信託」は、家族に自分の資産の管理や運用を任せる制度です。「委託者」「受託者」「受益者」の3者を決めて成り立たせる制度です。「委託者」(財産の管理を託す人)と「受益者」(財産運用から利益を受ける人)は同じ人で構いません。例えば父の証券口座の運営管理を息子に託し、売却益や配当の利益は父が受け取るといった信託契約を結べばいいのです。

 似た制度に「任意後見人制度」がありますが、財産は裁判所の管理下に置かれるので、財産を自由に売買することができません。「親が介護施設に入るため」などの理由を出して、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

 家族信託は自由度が高いですが、少々複雑なので、設定を間違えると税金で損をする場合があります。興味がある人は専門家に相談してください。

おわりに

 税金や社会保険などお金の知識を得ることで、払わなくていいものは払わず、もらえるものはもらえるようになります。自分の身は自分で守らなくてはいけないのです。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 儲からない事業者から消費税取るの?とは思うけれど、「インボイス制度」は企業側が控除をキチンと受けられるようにした制度なので、消費税の記載ルールをもっとシンプルにすれば悪いことではないように思えます。悪い部分だけをとって発破をかける文章で読んでもらおうと思っている部分に「?」となったり、株には詳しくなく「分配型の投資信託はオススメしない」などの、ちょっと極端だなと思う部分もありました。著者の思考が混ざる部分は少しだけ注意してください。

 既得権益化してしまっている税金の使い道や、選挙の人気取りのため税金を払っているわけではありません。増税して新しい政策を立てるという簡単な方に逃げずに、必要のない支援をやめてから、足りない分を増税してほしいと若い人全員が思っています。

 そうはいっても、一度始めた支援を断ち切ったら人気が落ちてしまうので、政策に期待する方が間違っているのです。

 やれることは、お金を守るの知識をつけることです。家族に高齢者がいる場合に、必要になる節税の知識がこの書籍に書いてあります。

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