不動産エージェントという選択

※読んだ本の一部を紹介します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに

 不動産会社は売主からの手数料だけでなく買い主からの手数料も稼ぎたいため、自分たちで飼い主を見つけたいという狙いがあります。

 売主にとっては売ってもよい話が舞い込んできても、手数料が芳しくないときは断る場合も多いのです。

 そうした不動産業界の不透明性や利益を重視する姿勢に、一石を投じる「不動産エージェント」として日々サポートしています。

 不動産会社に価値がないとまで言われた物件も、希望以上の価格で売却した例があります。売主のメリットを考えて、業界から見れば「常識外れ」と思われるようなアイデアも提案できるのです。

書籍情報

タイトル

悩める売主を救う

不動産エージェントという選択

第1刷 2022年11月17日

編者

発行者 久保田貴幸

発行 (株)幻冬舎メディアコンサルティング

発売 (株)幻冬舎

装丁 秋庭祐貴

装画 大石いずみ

印刷・製本 中央精版印刷(株)

ISBN 978-4-344-94128-1

総ページ数 183p

著者

大西倫加

 だいち災害リスク研究所、副所長。不動産・建築業界を専門とするPRコンサルティングも行っています。

長嶋修

 不動産コンサルタント。業界初の個人向け不動産コンサルティングを行いました。らくだ不動産株式会社の会長も務めています。

出版

幻冬舎MC

売却プロセスを楽しんでもらう

Image by Laura Shaw from Pixabay

 不動産を売る行為は、普通の人であれば人生に2、3回あるかないかの出来事です。売却も慎重に進めていきたいという思いが強いと思います。

 早く売却したい気持ちがありかもしれませんが、一刻も早く販売をすることが最適解とは限りません。

 ときには建物のこれまでのリフォームや改修履歴に関する情報を集めてから売り出した方が、買主の購入リスク低減につなげられます。

 事前に不動産周辺の状況をじっくり視察し最適な土地利用の方法を練り、販売時のアピール材料とすることで、買主が見つかりやすくなるのです。

 一部を改修してから売るほうが、より高値で売却できるケースも存在します。

 不動産エージェントが心がけているのは、その一連の売却プロセスを売主に楽しんでもらうことです。

専門家が家を丸ごと鑑定

UnsplashTierra Mallorcaが撮影した写真

 建物に詳しい専門家が住宅を調査、劣化具合や補修すべき点などを評価し、建物の価値を正しく測定する住宅診断をすることがあります。

 築25年以上経っていても、建物の劣化が軽微であれば、診断を行うことがあるのです。

 住宅診断をすることで、1000万円の価値を上乗せすることができた例もあります。

 減価償却の観点では建物の価値はほぼ0円である点をつかれれば、買い手が見つからないかもしれないと不安になるかもしれません。

 しかし、価値を上乗せした住宅は、見学した買い手からすぐに購入も申し出があり、値下げ交渉や購入後の建物にトラブルが発生したときの責任追及などについての契約を経て、取引が成立しました。

相続で揉めない

Image by Tumisu from Pixabay

 相続で揉めて裁判沙汰になっている案件のうち3/4が、5000万円以下の資産規模です。

 自分はそんなに資産がないし、相続で揉めることはないだろうと当事者意識の薄い家庭ほど、相続で痛い目を見ます。

 物件に関しての相続は、相続人たちの間で、取り決めが行われていたとしても、想定外のトラブルに直面することがあるのです。

 土地の状況を調べてみると、水道管が通っていて大きな建物が建てられないと、後悔するケースも珍しい事ではありません。

 相続で揉めないためには、建物や土地の状態を含めて、相続人たちできちんと話し合いを行っておくことが、後悔につながりません。

不動産エージェントが当たり前になったら

Image by Gerd Altmann from Pixabay

 不動産エージェントの活躍が注目され、不動産エージェントに相談することが定番となったら、不動産業界は大きく変わっていきます。

 多くの不動産が囲い込みの呪縛から解放され、市場に流通することになります。

 不動産がこれまでよりも、多くの目に触れるようになり、不動産の価値が最適化していくのです。

 海外のように、新築よりも中古物件の割合が増えて、取引の機会が増えていく好循環を生み出していきます。健全な不動産取引市場が形成されていくでしょう。

あとがき

 不動産エージェントの活動内容を実例に基づいて紹介してきました。紹介したケースに売却ストーリーが多いりゆうは、利己的な不動産業界の体質を変えていくべきであると考えたからです。

 不動産の囲い込みの範囲にある物件を見学したいと言っても、何かしら理由をつけてかわされてしまったら抗いようがありません。この状況を打破するには売主サイドの意識を変えて、不動産のあずけ先を代えてもらう必要があります。

 不動産エージェントが、不動産業界の未来を変えると信じています。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 今までの不動産会社を通じて1対1で交わされていた契約を、不動産エージェントを介して行えば、工夫をもって後悔のない取引にしてみせます。という気持ちを感じる書籍です。

 不動産エージェントという存在が、薄利多売のビジネスモデルを展開して、買主売主にわたる物件の価値が適正に近くなってくれることを願いたいと思います。

 詳しい人を間に挟んだほうが、暴利を取ろうとする不正が少なくなるかもしれません。

 新しい形の不動産業について、学ばさせてもらいました。

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