※サイト管理人が興味をもった部分を紹介します。
はじめに
時事関する言葉の意味はわからないけれど、なんとかく知っているくらいにはしておきましょう。
人にはそれぞれ自分の語彙マップを持っています。必要な語句を見当くらいつけておくと、解説がすんなり入ってきます。何もしらないのとでは、雲泥の差です。
目次
書籍情報
タイトル
大人の語彙力「時事教養」大全
著者
斎藤孝
明治大学文学部教授。専門は、教育学、身体論、コミュニケーション論。
出版
KADOKAWA
VUCA(ブーカ)
V…Volatility 不安定さ
U…Uncertainty 不確実さ
C…Complexity 複雑さ
A…Ambiguity 曖昧さ
VUCAの4つの単語を見ると、確実なことがないという意味合いです。この時代が予測不可能であるかを象徴的に現しています。
VUCAは、もともと軍事用語として1990年代に生まれた言葉とされています。
日本のトップ企業でもある豊田自動車の社長が「終身雇用を守っていくのは難しい」と発言しました。VUCAの世界をどう生き抜くべきか、企業も答えがわからないのです。
VUCA時代の成功企業として「mixi」を運営している株式会社ミクシィをあげましょう。
2004年からスタートしたmixiは、TwitterやFacebookなどの台頭によって衰退していきました。
その後、大きくV字回復をもたらしたのが、スマートフォンのゲームアプリ「モンスターストライク」です。まったく異なるゲーム制作に舵を切ったことで、業績は好調です。
PDCAではなく「OODA(ウーダ)」という言葉が今の時代に注目されています。計画を立てたり、評価するのでは、遅すぎるのです。
O…Observe 観察する
O…Orient 方向づける
D…Decide 決める
A…Act 動く
OODAでは、検証する前に環境の変化に対応しながら動いていくということです。
どんな時代でも人間が社会をつくっています。哲学を学んだり、古典を読んだりして社会に振り回されない普遍的な「知」を身につけましょう。
まとめ
●VUCAは確実ではないという言葉の頭文字をとったもの。現代の姿を現している。
●先が読めない世界では、企業も柔軟な対応が求めらる。
●現代に適応するには、観察して環境の変化に適応しながら動くことが重要。
クリエイターエコノミー
YouTubeの日本版公式ブログを見ると、月ごとのユーザー数は世界で20億人を超えています。投稿される動画は毎分500時間です。
2021年5月時点で、クリエイターエコノミーの市場規模は世界で約1042億ドル、約11兆円という巨大市場になっています。
2007年にYouTubeが公告からクリエイターに収益が還元される仕組みを作ったことから始まり、コロナ過になってからは芸能人も続々とYouTubeに参入しています。
通称「スパチャ」と呼ばれるSuper Chatは、視聴者が配信中に料金を支払うことで、クリエイターに「投げ銭」をする仕組みです。
人気のあるクリエイターを集められれば、視聴者の視聴回数が増えて広告収入が増えます。
広告収入はYouTubeだけではありません。2021年4月Instagramでのクリエイターの収益化の仕組みを発表しました。2021年2月にはTwitterにおいてクリエイターに課金することで追加コンテンツが視聴できる「スーパーフォロー」が追加されることが報告されています。
これらのコンテンツは配信してしまえば、永続的に収益が見込めるところに魅力を感じている人が多いようです。
まとめ
●クリエイターは「投げ銭」や広告収入から収益を得られる仕組みがある。
●広告で収益を得られるサービスは今後も増えそう。
●動画コンテンツは、永続的に収益が得られるので人気。
米中新冷戦
米中の冷戦の内容は、覇権争いです。
2000年代に世界の向上と呼ばれるようになった中国は、外貨準備高でも日本を抜いて世界1位になりました。
安価な商品やサービスで、外貨を稼ぎまくっていた中国をよく思っていません。2017年にドナルド・トランプは習近平と話し合うも、貿易問題の解決に糸口が見つからなかったのです。
業を煮やしたアメリカは2018年3月、中国の鉄鋼やアルミニウムに追加関税をかけることを決めました。ここから、中国からの輸入品は高くつくようになっていきます。中国も報復関税を実行します。
2019年5月にアメリカが第4の追加関税をかけると中国も報復し、貿易摩擦をきっかけにした米中新冷戦がはじまったのです。
アメリカの覚悟は決まっています。ファーウェイのNo.2を経済封鎖しているイランと、違法に取引をしたとして逮捕しました。孟晩舟(もうばんしゅう)は保釈品を払って釈放されています。
そして、アメリカの通信ネットワークからファーウェイ製品を排除するという大統領令に署名し、アメリカから中国製品を締め出す措置をとっています。
バイデン政権においても、中国に対する強硬路線は変わっていません。
中国製造2025にしろ一帯一路にしても、今の中国なら実現可能なところまできています。製造分野で世界のトップになること、中国の周りで経済圏を確立させることを目標にしているのです。
アメリカは、覇権を中国に渡したくないので警戒を強めているといえるでしょう。
まとめ
●米中新冷戦の中身は、覇権争い。
●アメリカと中国は、お互いに追加関税をかけて貿易摩擦を引き起こした。
●中国の製造業の発展と経済圏の確立を、アメリカはさせたくない。
ワ―ケーション
ノマドワークという言葉がありました。レンタルオフィスや飲食店で、仕事ができるというものです。「ワ―ケーション」は別の言葉です。
「ワ―ケーション」はワークとバケーションを合わせた言葉です。
やむを得ず「ライフ」の中に「ワーク」が入り、在宅ワークが増えました。その上でワ―ケーションの花が咲いたということかもしれません。
自宅やカフェ、シェアオフィスなどが、一般的なリモートワークのイメージです。ワ―ケーションは日常の場から距離をとり、自宅や会社でもない場所に身を置いて仕事をすることです。
バケーションという言葉の通り、リゾート地や観光地が選ばれることが多いよです。重要なのは日常から離れることなので、リゾートでなくても構いません。
ワ―ケーションが進むことで懸念される問題は、非正規社員と正社員の格差です。時間制ではなく、裁量労働制になることが予想されます。非正規社員はますます保障がされません。
仕事の在り方が多様化するなかで、それぞれに合った方法を認めましょう。その上でそれぞれの働き方で保障されるべきなのです。
まとめ
●「ワ―ケーション」は、日常から離れた場所で仕事をすること。
●ワ―ケーションが進むと非正規社員はますます保障されなくなるかもしれない。
●多様化される仕事が認められ、それぞれ保障されるべき。
感想
ワ―ケーション、聞いたこと無かったです。
自宅ワークでも、かなりのストレス軽減になることを、身をもって体感しております。単純に人に合う回数が少ないと、それだけストレスを感じません。
ワ―ケーションで仕事できるとなると、かなり幸せなことでしょう。
耳にしたことあるけれど、気にしてなかった言葉が解説してあります。薄く広く時事を知りたい方におすすめの本です。
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