ビジネス書「あたらしい飲食店経営35の繁盛法則」

※ニートが興味をもった部分を紹介します。

はじめに

 飲食店コンサルタントとして、数多くの飲食店を支援する中でノウハウを得てきました。コロナ後のV字回復ヒントとなるはずです。

 コロナ借入金返済等を踏まえ、「生存戦略」から「成長戦略」に変えていかなければなりません。

書籍情報

タイトル

V字回復を実現する!

あたらしい飲食店経営35の繫盛法則

著者

三ツ井創太郎

株式会社スリーウェルマネジメント 代表取締役
一般社団法人日本フードビジネス経営協会 代表理事

 コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所に入社し、飲食部門の中小企業から大企業まで幅広いクライアントへの支援を行ってきました。
 2016年に株式会社スリーウェルマネジメントを立ち上げ、外食チェーン100社を超える企業を支えています。

出版

同文舘出版株式会社

外食不景気時代に備えよ

 外食産業が過去に11年周期で売上低迷を繰り返してることを知っています。増税や東京オリンピック後の景気対策の不透明さ、2020年からの人口減少問題などから「2020年以降に外食業界は不況に転じる」と予想できました

 未来人口の推計を見れば、日本の人口はこれからもどんどん減り続けることが明らかです。

 人材が不足し、胃袋の数も減ります

 コロナが無くても、外食業界は不景気だったでしょう。

アフターコロナに必要な戦略

飲食店の成長戦略フレームワーク

 「業態」「商圏」「既存」「新規」という軸で分けて、戦略の方向性を考えていきます。

シェア拡大戦略

 新規顧客を得るために、商圏内にチラシを配布する、デジタルを活用したSNSやWEBページからの集客するというったノウハウが必要になります。

新業態開発戦略

 コロナ禍であれば、非アルコール業態を展開したり、比較的業績が好調な焼肉店を出店するという例があります。
 アフターコロナでは、エリアによって居ぬき物件も多く出てくるため、出店コストを抑えることができるのです。

 設備投資を伴うため、一般的にはシェア拡大戦略より事業リスクが高くなります。

 メリットは、土地勘があるため選びやすい、既存のスタッフの体系が組みやすい、既存客を読み込める、などです。

新商圏出店戦略

 同じ業態の店舗を別の街で出店する戦略です。

 立地や競合店状況などの事前調査は必須となります。ビジネス街なのか住宅地なのか、同じ業種の店舗が存在しているかどうかを調べる必要があるのです。

多角化戦略

 成長戦略の中で最もリスクの高いです。

 展開する商圏において市場ニーズが高く、競合企業がいない場合は、検討する価値があります。

多角化で失敗しないために
  • フランチャイズに加盟する
  • ノウハウを持っている会社と業務提携を行う
  • 対象業種に特化したコンサルティング会社に依頼する
  • M&Aを行う

繁栄店へ

 繁栄とは豊かに栄えて、発展することを意味します。

1.土づくり

 経営理念を構築しましょう。指針がぶれないものを設定してください。

 次にQSCレベルの維持、向上です。
 Q:クオリティー=品質
 S:サービス
 C:クリーンネス=清潔さ

 QSCを保つ仕組みをつくる必要があります。

 スタッフのモチベーションを上げることも大切になります。QSCレベルを決めるのはスタッフです。花がお客様満足度とするならば、土壌はスタッフとなります。

2.種まき

 競合店の調査や、商品の開発、販促計画のことです。

 割引だけでは、行き詰ります。商品開発をして、いつ、どの商品を、どのように、販売していくかを決めておく必要があるでしょう。

3.水やり

 植物を育てていくには、毎日の水やりが必要です。

 継続的に販売計画やオペレーションを見直して、おすすめする商品のクオリティが下がらないように注意しましょう。

 「提供が遅い」「クオリティが低い」ままで、やりっぱなしにしてはいけません。

売上を上げる方法

 以下の4つしかありません。

  • 新規客を増やす
  • リピート客を増やす
  • 一品単価を上げる
  • オーダー数を増やす

 客数か客単価かでいえば、これからの時代においては、客数を優先するべきです。

 巣ごもり需要で一時的に客単価が伸びたお店もありましたが、イートインの本質的な客単価アップにはつながっていません。身の丈に合わない客単価アップはお客様からの指示を得られない可能性があります。

 コストをかけて獲得した新規客を、いかにしてリピート客にするかが重要になってきます。その方法は簡単です。QSCの向上以外にありません。

QSCチェックシート

 お客様が皆さんのお店で体験できる価値をシッカリと盛り込んで下さい

 お客様にとって「料理がおいしい」は当たり前であり、他店との差別要素になりません。

 例えば、スタッフが丁寧に肉を焼く商品があるとします。焼いている間はお客様との会話が弾み、食べる以外の楽しさや体験を提供することができます。

ツイてる商品

 食材の質を下げる、料理の量を減らすといった実質値上げや、商品の価格を上げる前に検討することがあります。それは「ツイてる商品の分析」です。

 単品の原価率だけを見ていてはいけません。分析するときは売上構成比も一緒に比較してください。

実際原価率 ー 理論原価率 = ロス率

 理論原価率の計算は、こんな感じです。

 理論原価率より原価率が低ければ、儲かる商品といえるでしょう。

 儲かる商品かつ人気のある商品が、ツイてる商品です。

 ツイてる商品とツイてない商品を調べると、お客様満足度を下げずに原価率の低減を図ることができます

デジタル集客のポイント

  • できる限り、事前のWEB予約を獲得することです。
  • Googleマイビジネスの活用も効果的です。
    「お客様の写真は同業他社よりも表示回数が増えています」
    「もっと写真を投稿して差をつけましょう」などのアドバイスをもらえます。
    実際に毎日写真を投稿するとアクセス数が大幅に上昇するのが、確認できるのです

人が辞めない飲食店

人が辞めないチェックリスト

※一部分のみ抜粋します

勤務の待遇

  • 月に8日以上の休みがありますか?
  • 月の残業時間は45時間以内ですか?

公平な評価

  • 同年代、同業種の友人、知人と比べてそん色ない給与をもらえていますか?
  • 求められる仕事内容が役所別に明文化されていますか?

誇り

  • 会社側はスタッフからの評価制度の改善提案等に耳を傾けていますか?
  • 社内に尊敬でき、将来の目標となるスタッフや上司はいますか?

企業文化

  • 社内にパワハラ・セクハラはありませんか?
  • 女性スタッフが働きやすい職場環境になっていますか?

成長環境

  • 業務別のマニュアル等が整備されていますか?
  • 仲間や上司は業務について質問をした際に親身になってくれていますか?

 自社に足りていないところは何か確認することから始めて下さい。

退職者面談

 退職を決意した本当の理由などをヒアリングするというものです。「退職スパイラル」を防ぐためにも、現状分析が必要になります。

 これまで数多くの飲食店スタッフの退職面談をしてきましたが、「社長のさじ加減ではなく、公平な評価をしてほしい」という言葉を多く耳にします。

 「登録していた転職サイトから届いたスカウトメールには、将来のビジョンがしっかり書かれており、公平性を感じました」そんな声です。

システム導入例(配膳ロボット)

導入のメリット

 ホールスタッフの人員削減です。

 接客の少なさからお客様の満足度が下がるというよりは、ロボット活用により空いた時間をQSCに使えます。

導入のデメリット

 導入コストです。

成功事例

 スタッフの手が空いたことで、お見送りの徹底などを行い、満足度の大幅な改善を実現しています。

感想

 飲食店の売上は、総合すると女性客でもっているような気もします。化粧室が綺麗なのは、リターン客になりやすいというのは、納得できる部分です。

 ウーバーを使ってファストフードのものを注文するのは、始めから全く理解できませんでしたが、なぜか少しだけ需要があったみたいです。
 そういう扱い方も少なくなり今は、お金に余裕がある方のみ使うという形になってきています。

 なかなかお店が潰れるまでいくのは、逆に難しく潰れる飲食店はコロナ前よりも少なくなっているようです。飲食業界のマネジメントの方の書籍を読んでも、2020年以降厳しくなっているようなので、現状は厳しいのだと思います。

 フレームワークの活用例や、売上に関する情報、ツイてる商品、インフラ設備の話、なかなか勉強になりました。これは、飲食業界だけで使える知識ではないように思います。ハッとしました。

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