87歳、トレーダー/著者:藤本茂

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書籍情報

タイトル

87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え

発刊 2023年11月28日

ISBN 978-4-478-11918-1

総ページ数 277p

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出版社リンク ダイヤモンド社DiamondOnline

著者

藤本茂

高卒後に働いたペットショップにて、証券会社勤務のお客と出会ったことから19歳で投資を始める。
その後、雀荘を経営しつつ株式投資に打ち込み、転換社債の株式投資を機に専業投資家となる。

出版

ダイヤモンド社

もくじ

  • Prologue 87歳現役デイトレーダー
  • Part1 19歳で投資を始めて68年
    • 貧乏暮らしの子ども時代
    • ペットショップで株に出合う
    • 雀荘経営で月収200万円
    • 転換社債にはまって専業投資家になる
    • 資産10億円がバブル崩壊で2億円に激減
    • 66歳で初めてパソコンを買いネット取引開始
    • シゲルさんが大切にする相場の格言1「相場のことは相場に聞け」
    • コラム1「時代を読む力」が大事
  • Part2 80銘柄を月6億円トレード
    • デイトレードの4つの魅力
    • デイトレードの基本1「成行注文」と「指値注文」
    • デイトレードの基本2「現物取引」と「信用取引」
    • 勝負は午前2時に幕開け
    • 早朝の米国の値動きから日本の相場を予測
    • 朝4時にインターホンが鳴るワケ
    • 毎朝〝今日の勝負〟の当たりをつける
    • シゲルさんが大切にする相場の格言2「頭と尻尾はくれてやれ」
    • 全部見せます! ある日の取引
    • 大引けしたらその日の反省
    • 常時80銘柄ほどをトレード
    • パソコン3台・モニター3台で売買
    • シゲルさんが大切にする相場の格言3「売るべし買うべし休むべし」
    • コラム2 趣味はアンティークコイン集め
  • Part3 投資歴8年 シゲル流「1:2:6」のルール
    • 「増収増益・増配」に着目
    • 株の売買は「1:2:6」のルール
    • ビジネスモデルを理解して買う
    • デイトレードに向く銘柄・向かない銘柄
    • 中小型株こそ主戦場
    • シゲルさんが大切にする相場の格言4「山高ければ谷深し」
    • 「テクニカル分析」を重視する
    • 「決算プレイ」に自信アリ
    • 『会社四季報』を使い倒す
    • シゲルさんが大切にする相場の格言 5「漁師は潮を見る」
    • コラム 毎朝の散歩で投資のヒントを拾う
  • Part4 上がったら売る、下がったら買う
    • 株価を動かすのは「材料」ではない
    • 自分の勘と成功体験に頼らない
    • 上がるはず、でも買わない
    • 有名投資家の発言の裏には何かある
    • ナンピンは怖くない
    • シゲルさんが大切にする相場の格言6 「半値八掛け二割引」
    • 機関投資家との戦いは負けない
    • 個人投資家だからこそ機関投資家に勝てるワケ
    • 「仕手株」にはご注意を
    • IPOセカンダリー投資にも注目
    • をしてもクヨクヨしない
    • 日本株はもっと成長できる
    • シゲルさんが大切にする相場の格言7「人の行く裏に道あり、花の山」
    • コラム 4 多くの投資家は退場していく
  • Part5 デイトレードは究極の“脳トレ”
    • 株で勝つための「心・技・体」
    • 年をとっても判断力は衰えない
    • 「食」と「ペット」で疲れを癒やす
    • 「儲けたい」 あなたに問う覚悟
    • シゲルさんが大切にする相場の格言8 「相場師は孤独を愛す」
    • コラム5 先輩投資家ウォーレン・バフェットと私
  • Epilogue 株が好きなんや

書籍紹介

 この本は、87歳にして現役のデイトレーダーとして活躍するシゲルさんこと藤本茂さんの投資哲学と人生の軌跡を綴った、投資家だけでなく多くの人にとって刺激的な内容となっています。貧しい農家に生まれ、19歳で株式投資を始めてから68年。バブル崩壊やリーマンショックといった経済の激動を乗り越え、資産18億円を築いたシゲルさんの生き様は、単なる投資指南書を超えた深い魅力に満ちています。

 シゲルさんが自身の投資手法や考え方を隠すことなく、率直に公開している点です。たとえば、株の売買における「1:2:6のルール」は、シゲルさんの慎重かつ大胆なアプローチを象徴しています。このルールでは、銘柄に可能性を感じたらまず少量を購入し、確信が強まるにつれて段階的に買い増すという方法が紹介されています。テクニカル分析を重視し、RSIやローソク足といった指標を駆使しながら、80銘柄を月6億円規模で取引するその姿勢は、87歳という年齢を感じさせません。毎朝2時に起床し、3台のパソコンとモニターで市場を監視するシゲルさんの日常からは、情熱と規律が伝わってきます。

 「損をしてもクヨクヨするな」「人の逆を行け」「自分の頭で考えろ」といった言葉は、単なる相場の格言にとどまらず、人生を切り開くための知恵として響きます。特に、成功体験や勘に頼らず、常に市場の動きや他の投資家の心理を冷静に分析する姿勢は、初心者からベテランまで学ぶべき点が多いでしょう。シゲルさんは、投資を「究極の脳トレ」と呼び、年齢を重ねても衰えない判断力と好奇心を保つ秘訣を教えてくれます。

 バブル崩壊で資産10億円が2億円に激減した経験や、66歳で初めてパソコンを購入しネット取引を始めたエピソードは、失敗を恐れず新しい挑戦を続ける姿勢を示しています。豪邸や贅沢な生活を求めず、妻と愛鳥のピーちゃん(13代目!)とともに質素に暮らすシゲルさんの姿は、物質的な豊かさよりも精神的な充実を大切にする生き方を教えてくれるでしょう。

試し読み

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

10億円が2億円に

 バブル景気の株価は異常でした。企業の実力以上に評価されてしまっていた面が多分にあると思います。その渦中にいると、なかなか「おいしい」とは気づけないものです。

 相場が崩れるのは一瞬で、「あー」と思っている間にどんどん下がります。バブル絶頂期に10億円ほどあった資産は、バブル崩壊時には一気に2億円ほどまで減りました。

 相場は動くものだと覚悟していたので、どうしようもないほどのショックを受けたわけではありません。それでもしばらくは投資に身が入りませんでした。

 本能的に現金は持っておかないといけないと思っていたので、ある程度のキャッシュを残していたことが幸いしました。

 退場して2度と株の世界に戻ってこない投資家がいたなか、大きく資産を減らしたといえ、2億円もあれば仕事をしなくても生活ができます。それからしばらくは片手間に投資をしながら、いろいろと遊び回りました。

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