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目次
書籍情報
人生を変える長期投資

代田秀雄
株式会社シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズ代表
国際公認投資アナリストCIIA
三菱UFJアセットマネジメント株式会社 特別業務顧問
中央大学法学部兼任講師
投資信託の企画開発・マーケティングを担い、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」をはじめとする商品を立ち上げに関与。
金融財政事情研究会
- 第1章 インデックス・ファンド革命の幕開き
- 第1節 インデックスファンドの代名詞となった 「オルカン」
- オルカンの本質
- 豊かな未来を築く土台 (コア)
- インデックス・ファンドの基本
- 第2節 米国のインデックス・ファンド革命
- ブル期に大人気を博した元本保証 高利回りの貸付信託
- 「インデックス・ファンドの父」 ジョン・C・ボーグル
- 「ボーグルの愚行」
- カリスマによるアクティブ運用礼賛の時代
- 希望に勝る経験が 「ボーグルの勝利」導く
- ボーグルの投資哲学 低コスト、分散、長期保有こそ最良
- 2010年代に急成長
- 急成長を促したテクノロジーの進化
- 投資コミュニティを通じ哲学が広がる
- 第3節 日本でも幕を開けたインデックス・ファンド革命
- 過去10年間でシェアが急上昇
- NISAが日本人の金融リテラシーを引き上げる
- 第1節 インデックスファンドの代名詞となった 「オルカン」
- 第2章 革命前夜の日本の投資事情
- 第1節 現代日本の転換点1985年
- 国産インデックス・ファンドの誕生
- バブル期に大人気を博した元本保証・高利回りの貸付信託
- 第2節 「失われた30年」 に強まった投資忌避感
- “貯蓄は美徳、 投資はギャンブル”
- もはや「預金と年金」 だけでは守れない時代に
- 「貯蓄から投資へ」 を阻んだ二つの壁
- 顧客ニーズと顧客志向の同異
- 販売会社を通じて顧客ニーズを知ることの限界
- 投信会社は投資家の声を十分に汲み取っていたか
- オルカンは個人投資家との直接対話から生まれた
- 補足解説 グローバル・ソブリン・オープン (グロソブ)
- 第1節 現代日本の転換点1985年
- 第3章 eMAXIS Slim “オルカン”誕生の舞台裏
- 第1節 外資の年金運用参入が引き起こした地殻変動
- 「5・3・3・2規制」 撤廃と自律的運用への移行
- パッシブ運用へのシフトは運用機関の「ルビコン川」
- 第2節 投信運用会社にとってのインデックス・シフト eMAXISの誕生
- 2008年、高配当アクティブ全盛の現場へ
- 「ETFは公募投信会社の事業領域外だ」
- 投資マインド転換の兆し
- 社内に根強かった懐疑と迷い
- 「理想の運用会社」に向け踏み出したMAXISの第一歩
- 「MAXIS」 から 「eMAXIS」 へ 指名買いされるインデックスブランド
- ブロガーミーティングに育てられた
- 第3節 NISAの開始とインデックス投信市場の 競争激化
- NISAが加速させた「アクティブからインデックスへ」の潮流
- つみたてNISA創設が迫った低コスト投信へのコミット
- 業界最低水準コストを掲げたeMAXIS Slim の覚悟
- 第4節 eMAXIS Slim “オルカン” はどのようにして生まれたのか
- すべての個人投資家の定番商品に
- オルカンが圧倒的支持を集めた五つの理由
- 補足解説 ニューマネーによる拡大期に入った個人向け
- 投信市場
- 第1節 外資の年金運用参入が引き起こした地殻変動
- 第4章 人生を変える長期投資
- 第1節 投資マインド転換の兆し
- 新NISAによる家計資産革命eMAXIS
- 第2節 老後不安に対する 「資産寿命を延ばす」 という視点
- 「老後 2,000万円問題」の本質
- 資産形成のゴールは、将来、自分らしい選択ができること
- 第3節 なぜ、長期・積立・分散投資が大事なのか
- 長期投資とは
- 積立投資とは
- 分散投資とは
- 早く始め、長く続ける 資産寿命を延ばす近道
- 不確実性との対峙 長期投資がもたらす「余裕」を手に入れる
- 長期投資の本質 できるだけ早く投資し、必要になるまで使わない
- 第4節 長期投資を続けるために
- バイアスを克服する術
- 制度的枠組みNISAの利用
- 預貯金と投資の「二層構造」がもたらす安心
- インデックス・ファンドが選ばれる背景
- 補足解説 分散投資でさまざまなリスクを管理する
- 第1節 投資マインド転換の兆し
- 第5章 これからの資産運用ビジネス
- 第1節 資産形成へのインフラ整備
- NISAが口火を切った日本版インデックス・ファンド革命
- 「こどもNISA」による生涯を通じた投資環境の整備へ
- 導入・拡張から成熟へ 投資家が安心して使い続けられる制度に
- DC制度とNISAの非対称性
- 第2節 資産形成期のサポート
- 対面ならではの付加価値
- 個々のお客さまの生活実態に即した 「継続可能性」の把握と助言
- 「リスク許容度」 よりも 「積立資金の性質」に基づく考え方
- 「コア・サテライト」 戦略という考え方
- 第3節 シニア世代への 「計画的な取り崩し」 サポート
- 「増やす力」 を 「使う力」 に変える出口戦略
- バランスシートで老後資産の全体像を可視化する
- 取り崩し計画をつくる四つの基本ステップ
- 年齢とともにリスク資産比率を下げる合理性
- 認知症リスクに備えた資産管理体制の構築
- 新たな選択肢「終身サポート事業者」との連携
- 第4節 資産運用立国への真の道筋
- パッシブ運用の拡大と「フリーライド批判」の再検討
- 個人が価格発見機能を担うことの不合理
- 組織的ガバナンスと低コスト性の両立
- 本邦運用会社の運用力は劣っているのか
- 運用会社の真の課題 「運用力」と「知覚品質」のブラッシュアップ
- 制度改革による「双方向」の資本流動と国際標準化を
- 日本の資産運用を担う後輩たちへのメッセージ
- 第1節 資産形成へのインフラ整備
書籍紹介
代田氏は、三菱UFJアセットマネジメントで長年活躍され、eMAXIS Slimシリーズや「オルカン」と親しまれる全世界株式ファンドの開発に深く関わった方です。その経験を基に、単なる投資ノウハウを超えた、人生を豊かにする長期投資の真髄を丁寧に語りかけています。米国のインデックスファンド革命から日本への波及、そして新NISA時代の資産形成まで、歴史的な背景を交えながらわかりやすく解説されています。
短期的な利益を追い求めるのではなく、長期にわたって積立と分散を続けることの大切さです。著者は、市場の変動に惑わされず、忍耐強く投資を続けていくことで、人生の選択肢が大きく広がる可能性を具体例を挙げて示してくれます。たとえば、老後資金の計画的な取り崩し方や、出口戦略についても触れられており、投資の「入り口」だけでなく「出口」までを考えさせる点が心に残ります。
試し読み
※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。
過去10年間でシェアが上昇

現在、米国では個人投資家の運用資金の約半分がETFを含むインデックス・ファンドに充てられています。日本でも10年遅れてインデックス・ファンドの保有率が増加しているようです。
日本はETFを除いた状態で、2014年にインデックス・ファンドの比率が10%を超えました。日本人の資金流入が著しく増えている証拠です。
少子超高齢社会、経済の低成長など、制度の持続性に不満が見えてきたため、対策として自助努力による資産運用を促す政策が強調されています。英国ISAの例を取り込み、日本でも成人の4割(4000万人)が証券口座を持つ想定です。
オルカンは個人投資家との対話で生まれた

バンガードのノーロード化を規約に運用会社が直接販売するモデルが主流です。自社サイトや口座を通じてインデックス・ファンドを直接販売しています。販売会社を挟まないので、販売手数料ゼロの信託報酬の低いファンドを提供することができます。
eMAXCISシリーズを企画した2009年頃から、インフルエンサーがブロガーなどの投資家と交流する機会を設けています。この場で寄される意見や要望を、商品の運用に反映させようと努力してきたしだいです。要望を受けて、直販も開始しました。これらの取り組みがオルカンの定着に寄与していると思っています。
短期投資は「依存」をもたらし、長期投資は「余裕」をもたらす

短期投資の成功は、人間の脳内でドーパミンを分泌させます。ドーパミンは快感をもたらし、あギャンブルと同じような依存を引き起こすようです。成功したときの刺激が忘れられず、次の刺激を求めます。
長期投資の場合は時間を味方につける行動です。時間の経過によって得られる安定的な資産運用となっています。長期投資の成果は蓄積(ストック)として現れます。蓄積されたものが「時間」「働き方」に作用し、「余裕」をもたらしてくれるでしょう。