※ニートが興味をもった部分を紹介します。
はじめに
目次
書籍情報
タイトル
「フェルミ推定」から始まる問題書解決の技術
著者
高松智史
コンサルタントに限らず、すべてのビジネスパーソンに少しでも分かりやすく、「考える力」を伝えています。
「考えるエンジン口座」「考えるエンジンちゃんねる」を提供中です。
出版
ソシム株式会社
銭湯の市場規模を考える
銭湯の市場規模 =【銭湯の数】 × 【年間、1つの戦闘の売上高】
この市場規模を分解します。皆さんはどれがよいと思いますか?
- 【銭湯の数】 × 【1日の売上高】 × 【営業日数】
- 【銭湯の数】 × 【1週間の売上高】 × 【営業週数】
- 【銭湯の数】 × 【1カ月の売上高】 × 【営業月数】
正解は②です。
銭湯に入るサイクルは、基本的に「週単位」で行動が変わるのが一般的であることが想像できると思います。平日と土日の区別もつけづらいのです。市場規模を考えるときは、値の置き方を良く考えましょう。
更に分解していきます。
銭湯の市場規模 =
【銭湯の数】 × 【1週間の売上高】 × 【営業週数】 =
【銭湯の数】 × 【1つの銭湯のキャパシティ】 × 【1週間の回転数】 × 【1回の銭湯の利用料金】 × 【営業週数】
まだ、あいまいな単語キャパシティがあるので、これも置き換えます。
銭湯の市場規模 =
【銭湯の数】 × 【1つの銭湯のコインロッカーの数】×2(男、女) × 【1週間の回転数】 × 【1回の銭湯の利用料金】 × 【営業週数】
銭湯の数を駅単位で考えてみます。【銭湯の数】 = 【駅の数】 × 【1つの駅にある銭湯の数】と具体的なものを仮に当てはめます。
銭湯の市場規模 =
【駅の数】 × 【1つの駅にある銭湯の数】 × 【1つの銭湯のコインロッカーの数】×2(男、女) × 【1週間の回転数】 × 【1回の銭湯の利用料金】 × 【営業週数】
ざっくりと、数字を入れていきましょう。
銭湯の市場規模 =
【6000駅】 × 【1】 × 【30】 × 2 × 【14】 × 【500円】 × 【52週】
= 1,310億円
と、なります。
1つの駅にある銭湯の数は、もう少しありそうな気がしませんか?簡単に地方と都内の場合で場合分けを考えてみましょう。使うのは、フレームワークです。
地方 | 都内 | |
---|---|---|
住宅街 | 駅に1つ | 駅に3つ |
オフィス街 | 5駅に1つ | 2駅に1つ |
計算してみましょう。
地方 | 都内 | |
---|---|---|
住宅街 | 3,500駅×1 | 1,500駅×3 |
オフィス街 | 500駅÷5 | 500駅÷2 |
(3,500駅×1 + 1,500駅×3 + 500駅÷5 + 500駅÷2 ) ÷ 6,000駅 = 1駅に1.4銭湯と割り出せました。
銭湯の市場規模 =
【駅の数】 × 【1つの駅にある銭湯の数】 × 【1つの銭湯のコインロッカーの数】×2(男、女) × 【1週間の回転数】 × 【1回の銭湯の利用料金】 × 【営業週数】
銭湯の市場規模 =
【6000駅】 × 【1.4】 × 【30】 × 2 × 【14】 × 【500円】 × 【52週】
≒1800億円
銭湯の売上市場も、ここまで思考できてしまいます。
コロナ後の製薬会社の問題解決
コロナで何が変わりそうなのか?
- 具体的には、コロナの影響により、電話を含めたリモート営業の価値が高まる
- コロナ前は病院に足しげく通い、お医者さんを待つスタイルだったので、電話などのリモートは失礼に当たるということで難しかった
- それがコロナにより、リモート営業でもいいよ!となった
これを踏まえてMR数を考えていきましょう。(MR=医薬担当者)
現状のMR数
= 【エリア拠点数】 × 【1つのエリアにある病院数】 × 【病院あたりのMR数】
戦略的に変えるべきなのは、【病院あたりのMR数】です。
フレームワークで考えていきましょう。
自社薬シェア | 小規模 | 大規模 |
---|---|---|
1位領域 | 営業のリソースを減らす。 少数精鋭の優秀な営業がリモートで行う形に進化させる | 守りに入る。 稼ぎ頭なので、営業はかえません。 |
2位以下 | 大規模病院よりはお医者さんが柔軟。 リモート営業への教養度があるので、基本線で行けばリソースを半分にできる。 | 営業を1.5倍にする。 「変えづらかったけれど、営業がこないからかえようかな」と思われいるところを狙う。 |
だいたいこのような営業戦略になるのではないでしょうか。
「答えのないゲーム」は「フェルミ推定の技術」で圧倒的に「地に足をつけた」ものにできます。
感想
フレームワークで体系化したり、推測できる数字まで分解することで、問題解決できるのではないか、という書籍だったと理解しました。
考える力を養うのに、いいかもしれません。
具体的な数字で考えろ!とおっしゃる書籍のまた1つです。より具体的な方法が書かれていますので、「数字を見ろ。と言われても、何から考えていいかわからない」という方は参考になるのではないでしょうか。
ディズニーやUber、有料動画配信サービスなど多数の例があるので、自分がわかるところから読んでも面白いと思います。
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