子どもの考える力を伸ばす教科書

※読んだ本の一部を紹介します。

※そのままの文章ではありませんが、試し読みする感覚でお楽しみください。

はじめに

 子どもの持っている「考える力」のポテンシャルを最大限に発揮するため、最先端科学を利用したスタンフォード・オンラインハイスクールで実践されている教育方法をご紹介します。

書籍情報

タイトル

スタンフォード・オンラインハイスクール校長が教える

子どもの「考える力伸ばす」教科書

著者

星友啓

スタンフォード・オンラインハイスクール校長、哲学博士。EdTechコンサルタント。

 スタンフォード・オンラインハイスクールは2006年に開設されたオンラインスクールです。今では全米トップの進学率を誇っています。著者2016年より校長に就任し、哲学を専門としながら、リーダーシップの講義活動などに注力中です。

出版

大和書房

子どもの自律を引き出す三原則

自律サポート三原則
●共感
●説明
●決定

 自律サポート三原則は、エビデンスが取れている基本要素で効果が立証されています。

 子どもがやりたくないと言っているのであれば、やりたくない気持ちを理解してあげるところから始めましょう。

 やるべき理由を丁寧に説明し、一緒になって考えてあげると効果的です。無理やり圧迫されてやるのではなく、理由を納得しちゃ上でやることで、内発的な動機づけを促すことができます。

 そして、必ず子ども自身が決定できる部分をつくりましょう。些細な選択で構いません。自分で決定させることで、子どもの自律を成長させることができます。学年が上がってきたら、学習木業や学習計画を立てさせるのも効果的です。

やりがちなNG行動
  • 「とにかく行きなさい」
     これでは対立を深め、嫌なものが余計嫌いになってしまいます。親との関係も悪化するかもしれません。
  • 「行かなかったら、××なしにするからね」
     懲罰で訴えるのも、嫌悪感が残ってしまいます。長期的みると子ども成績が落ちたり、親子関係に影響が出やすくなるのです。
  • 「行ったら、〇〇してあげる」
     お小遣いなどの報酬で釣ってもいけません。外発的モチベーションは短期的には有効でも、長期手には悪影響をおよぼします。

相手をよく理解する

相手を理解する4つの行動
①相手の話したことをパラフレーズする
 相手の話したことを、自分の言葉で言い換えることです。相手に真剣に聞いている印象を与えます。
②相手の話した内容を少し掘り下げて質問する
 相手の話した内容を確認し、詳しく聞くこともよいでしょう。くれぐれも、相手が非難されているように感じないよう、気を付けて下さい。
③相手の気持ちに共感を示す
 認知的共感にフォーカスして、相手の状況に身を置き、相手の気持ちをできるだけ想像しながら肯定してあげましょう。
④相手の話に集中していることを示す
 相手が話している間は相手の目を見て、相づちを打つのが効果的です。聞いていることを相手に印象付けることで会話が弾み、相手の話をより理解しやすくなります。

理解力を下げる4つの行動
  • 決めつける
     相手の意見に賛成や反対と表明するのは適当ではありません。決めつけている受け取られてしまいます。
  • 話の腰を折る
     遮って話を妨げるのはいけません。頻繁にパラフレーズしたり、コメントが長すぎるのも良くないのです。
  • アドバイスする
     悩みを打ち明けてきたとしても、解決方法を知りたいわけではないかもしれません。相手が聞いてもいないことを言ってしまうと、上から目線にみられます。
  • 否定する
     傾聴する目的は、相手を論破することではありません。相手の考えをそのまま理解することが目的です。

子どものときからマインドフルネス

マインドフルネス
 自分の意識を今感じていることや考えていることにむけて、感覚や考えをそのままオープンに受け入れることです。

 マインドフルネスは、周りの変化や自分の心の課題にフレキシブルに対応できるので、心が安定しやすくなります。感情がコントロールできるようになるのです。ポジティブな気持ちが維持しやすく、幸福感もアップします。

 メンタルへの良い影響だけではなく、頭もよくなる可能性があります。子どもの考える力のサポートにはもってこいの習慣なのです。

46人のトップ学者が議論した重要スキル

6つの最重要スキル
 20世紀の終わり頃、教育学、心理学、哲学などの世界的権威46人が集まって、新しい価値観や世界観を模索するためのスキルについて徹底的に議論しました。
 結論付けられたのは以下の6つの最重要スキルになります。
●解釈する力
 意味を見出したり、曖昧なものや複雑なものを明確する力のことです。
●分析する力

 考えや議論などを理解して、吟味する力です。
●評価する力

 考えや議論の確かさを判断する力です。
●推論する力

 根拠や証拠を探し出して、結論を導き出す力です。
●説明する力

 考えを提示し、理由や道筋を明らかにする力です。
●自分を振り返る力

 自分の考えや議論を吟味して、誤りを見つけたり、正したりする力です。

 6つの力のような哲学的に考える力を考えながら、子どもの考える力と向き合っていかなければなりません。

感想

サイト管理人

サイト管理人

 ついついやってしまう様な行動が、教育上あまり良くないことだったりします。良い方法、悪い方法を知っておくことで、今後の子育てが違ったものになるのではないでしょうか。

 アドバイスすることも、時には逆効果になることはないでしょうか。叱ったのに反応がないことは、社会人でも多々あると思います。それがそのまま、子どもの教育にも言えるということです。

 勉強ができる子どもの母親は、今思えば傾聴スキルに長けていたような気がします。感情的な言葉をかける人とは、雰囲気が違うと子どもながらに感じていました。

 ぜひ、子どもの考える力を伸ばしてあげて下さい。

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